健康な歯。健康という言葉、最近の流行ですね。リラクゼーション、スパなど癒しや健康を求めているのは、日本のストレス社会の影響でしょうか?
先日、開催された「愛・地球博(愛知万博)」から流行だした『LOHAS』という言葉。皆さんはご存知ですか?『LOHAS』とは“Lifestyle of Health and Sustainability”の頭文字をローマ字読みしたもので、直訳すると「健康と持続可能な社会を求めるライフスタイル」です。この言葉に明確な定義はないそうですが、将来(未来)のことまでを考えた視野をいれ、持続可能な社会が実現するようなエネルギー、製品、手段の選択を心がけるなど、自分自身の日常生活や身近な自然の保護だけでなく、地球規模の環境や人間の健康を最優先するライフスタイルということになります。
このことは、お口の中の健康に関しても同じと言えると思うのです。例えば、今回のブログのテーマになっているインプラントでしたら、歯のない所を噛めるようにする処置としての1つの選択方法であります。
インプラント治療を選択する理由の1つは、残っている他の歯に負担をかけずにすむから。他の健康な歯を助けたいという気持ちが私達にはあり、それを患者さんに1つの選択肢として考えて頂きたいのです。将来のご自身のお口の中のことを考えた選択が、あなた自身の歯の健康を最優先するライフスタイル、まさに『LOHAS』ではないでしょうか?
それでは本題に入りましょう。
みなさんは、CTという言葉を聞いて、何を想像しますか?
多くの方は、医科での手術や検査の為に用いられる断層写真を思い浮かべるのではないでしょうか?
今回のブログではインプラントの手術でCTがなぜ必要なのかを、お話させて頂きます。
身体の輪切りの断面像を撮影できるCTは、インプラントを行う骨の幅の少なないケースや、神経までの正確な距離や位置、埋め込むインプラントの長さを明確に測定するなど、骨の状態を把握する為の情報を集めるのに必要になってきます。
ではCTと普段歯科医院で撮影しているX線写真の違いを分かりやすくサイコロを例に挙げて、ご説明します。上の新聞をご覧下さい。右下に2つのサイコロがあります。
図1はX線写真で撮影したサイコロです。図1では、AとBの長さが分かります。
図2のCTで撮影したサイコロはAとBに加え、Cの長さも分かります。つまり、CTにより、3次元の断面像が得られるのです。サイコロだけでは想像しにくいと思いますので、顎の骨の模型の写真をお見せします。
CTとX線写真の違いは、お分かり頂けたでしょうか?
インプラントを埋め込む場所や角度を決める為には、正確な情報が大切になります。最近では、CTを用いてインプラントを埋め込む場所をナビゲーションしてくれるシステムもでています。今後主流になるとは思いますが、設備やコストがかかるなどの様々な問題があるのが現状です。