以前、 雑誌プレジデントという表題のブログで
口腔ケアがある程度インフルエンザの予防に効果があるという報告はいくつかありますとお伝えしました。
そして、プレジデントの表題「コロナに負けない!免疫力&歯磨き入門」に対して
今この時期にあたかもコロナに負けない!というのはどうなのでしょうか?
とも書きましたが、
色々と調べていくうちに東京歯科大学の奥田名誉教授が「歯科医療がコロナ感染予防に」関して発表されているのを見つけました。
その中で、
100年前のスペインインフルエンザのパンデミック時にアメリカ人とイギリス人260人を調べたところ歯科感染症のあった人は、インフルエンザになってしまった人たちの72%に達し、重篤な人が多かったが、歯科感染症のなかった人の感染率は32%だったそうです。
口腔感染症が進行すると免疫低下が起こるとされいます。
また「オーラルフレイル」によって易感染性宿主(感染しやすい状態になった人)になってしまうと感染リスクが高くなることを考えると歯科医療は新型コロナウィルス感染リスク低下に貢献していると言えると書かれていました。
奥田教授らは、デイケアに通う要介護高齢者に対して歯科衛生士が口腔清掃を中心にオーラルケアを実施した場合
インフルエンザの罹患率が低下することを発表しています。
口腔ケアは今様々なことで注目されています。
昨日、5月1日に放送された NHKテレビ Eテレ 「あしたも晴れ!人生レシピ」で皆さんご存知の鎌田 實先生が「オーラルフレイル」についてお話しされていました。
「オーラルフレイル」については私のブログでこの前お伝えさせていただいているのですが、鎌田先生のような方にお話ししていただけると皆さんの関心も高まるのでとても嬉しいです。
この番組のなかで、オーラルフレイルを防ぐために鎌田先生が推奨されていたのが「パタカラ」体操です。
「パタカラ体操」とは、
「パ」「タ」「カ」「ラ」の4つの文字を発声する体操です。
「パ タ カ ラ」の発音は、高齢者歯科検診の一項目にもなっています。
「パタカラ体操」を行っていくことにより、口や舌を動かす筋肉が鍛えられ、
結果として滑舌が良くなり、食べ物を上手く飲み込めるようになるのです。
「パタカラ体操」のやり方はとても簡単です。
「パ」「タ」「カ」「ラ」という音を、それぞれ何回かずつ発音するだけで良いのです。
例えば、5回ずつ
「パ パ パ パ パ」
「タ タ タ タ タ」
「カ カ カ カ カ」
「ラ ラ ラ ラ ラ」
それを3〜5回繰り返すと効果があります。
簡単ですが、それぞれの音を出すときに注意して欲しいことがあります。
「パ」の音です。
「パ」の音を発音する時は、まず、口をしっかり閉じてから発音することが大切です。
それによって、口を閉じる筋肉が鍛えることができます。
「タ」の音を出す時は、舌を上あごにしっかりとくっつけて発音しましょう。
下を上あごにくっつける動作は食べ物をしっかり押しつぶしたり、噛んだ食べ物を飲み込むときに行うものです。
「カ」の音を出す時は、のどの奥の方を意識して発音してください。
のどの奥の方に力を入れ、のどを閉めるようにして発音してください。
食べ物を飲み込んで、食道へ送るためには、一瞬、呼吸を止めることが必要です。
のどをちゃんと閉じることで、誤嚥を防ぎ、食べ物を食道に送ることができるようになります。
「ラ」の音は、舌をまるめるようにして、下の先を上顎にくっつけて発音することを意識しましょう。
舌がよく動くようにすることで、食べ物を喉の奥に運び、飲み込みやすくなります。
すべての音を出す時は、大きな声で、はっきりと、1音1音を一つずつちゃんと発音するようにしてください。
慣れてきたら、少しずつスピードを上げるとより効果的です。
「パタカラ体操」を行っていくことにより、
があると言われています。
皆さん頑張ってみてください。
以前、歯を含めて口の健康の大切さが注目されているということをお伝えしました。
今日は、噛むことの大切さについてです。
食事をする時によく噛むことは大切だと言われていますが、最近の食事、特に美味しいとされる食べものはとても柔らかくほとんど噛まずに飲み込めてしまうものが多いですね。
よく噛むことで食べ物は細かく粉砕され消化管(胃腸)の負担を減らすことができすのです。
そして、よく噛むほど唾液が多くなります。唾液は消化液の一つであり、唾液に含まれる消化酵素の一つアミラーゼはデンプンを分解することができるのです。
以前に読んだ新聞の記事に、日本人特に若い人のお米離れが多くなっていると書いておありました。
その記事の中で、若い人にとってお米は味がしない食べ物だと思われているとありました。
お米はよく噛むとお米に含まれるデンプンがアミラーゼによって分解され甘くなるんです。
おそらく、多くの人たちがそこまでよく噛むことをせずに飲み込んでしまっているのでしょう。
よく噛むことで唾液が多く分泌されるとその中に含まれる免疫グロブリンが多くなるわけです。
最近、注目されている消化管の免疫機能は全身の免疫の70%を担っているとも言われており、
よく噛むことは免疫力を高める可能性があります。
そして、唾液にはリゾチームは酵素の一つで、細菌を覆っている細胞壁を壊すことによって細菌感染から体を守っていると言われ、動物が怪我したところをペロペロとなめているのはリゾチームの働きで消毒していると言われています。
話しにくくなるだけでなく、
飲み込みがしにくくなる、
味を感じなくなってしまう、
虫歯や歯周病になりやすくなったり、
口内炎等の粘膜の病気になりやすくなります。
また、よく噛むことで脳への刺激が増え、脳血流量が増えることで記憶力や学習力の低下を防ぐだけではなく
運動機能や全身機能を保つことにもつながると言われています。
よく噛むこと、大切ですね。
雑誌プレジデントの最新号が
「コロナに負けない!免疫力&歯磨き入門」というものでした。
口腔ケアがある程度インフルエンザの予防に効果があるという報告はあるのですが、今この時期にあたかもコロナに負けない!というのはどうなのでしょうか?
みなさんが、口のケアに興味を持っていただくきっかけになるのは嬉しいですし、セルフケアであるご自身の歯ブラシが上手になろうと思っていただければ嬉しいです。
今回のプレジデントではその他にも歯科にまつわる様々な記事が掲載されいています。
その内容を読んでみるといろんな考え方があるんだな〜と思いました。
だからこそ、このブログを含めいろんなかたちで、私たちが大切にしていることを1人でも多くの皆さんにお伝えしていくことが大切だと思いました。
超高齢社会になり、歯を含めて口の健康の大切さが注目されています。
オーラルフレイルという言葉があります。
オーラルとは口腔、口のこと、フレイルとは脆弱、虚弱の事を表しています。
つまりオーラルフレイルとは、
主に加齢に伴い口の機能が衰えてしまうことを表しています。
そうなることで、
硬いものが食べられなくなったり、食べにくくなってしまうようになったり、
滑舌が悪くなってしまい思うように話すことができなくなったり、話すことが億劫になってしいます。
結果として、栄養の偏りや、不足が起きたり
気持ちの落ち込みを引き起こしてしまうことがあると言われています。
つまり、口の健康は身体だけでなく心の健康のとも大きく関わっています。
「オーラルフレイル」の状態は、
健康な状態と機能障害を担ってしまった状態との中間のことを表し、
それはつまり可逆的で(改善の余地が十分にある)あるのです。
滑舌が低下する、
食べこぼしが増える、
わずかなむせが起こることがある、
噛めない、あるいは噛みにくいと感じる食品が増えてくる、
口が渇く、
等で、
歯周病やむし歯などで歯に問題が起きた時には、適切な処置を受けることはもちろんですが、
ご本人が何もないと思っていても、定期的に歯や口の健康状態をかかりつけの歯科医師に診てもらうことが非常に大切です。
かかりつけの歯科医師は今までの経過も十分把握しているため、ご本人が気づきにくい小さな変化を見逃さずに早期の対応が可能になります。
もし、いまかかりつけ歯科医をお持ちでない方は、何も問題なくても一度受診されることをお勧めいたします。
また、最近では地域で保健所や歯科医師会等が開催しているオーラルフレイル予防や口腔機能向上のための教室やセミナー、そして歯科検診等がありますからそれらに積極的に参加することも効果的です。
前回、糖尿病の合併症についてお話ししました。今日は、第6番目の合併症「歯周病」についてです。
糖尿病専門医は糖尿病患者を歯科医へ紹介 するのは「もはやルーチン」
「歯を磨くと、血が出ませんか?」という問診を糖尿病専門医もするべきでは?という問いかけが起こっているようです。
さて、今、注目を集めている合併症が、第6番目の⑥歯周病なのだそうです。
歯周病がほかの合併症とは異なる点は「糖尿病と歯周病は相互関係にあること」と西尾氏は解説しています。
他の合併症は、糖尿病があることで合併するが、歯周病は「糖尿病患者は非糖尿病者の2〜3倍歯周病を罹患している」「歯周病があると糖尿病のコントロールが困難になる」という特徴があるためだそうです。
簡単に表現すると、糖尿病があるから歯周病になる、とか歯周病があるから糖尿病になるという関係にあるのではなく、糖尿病のある患者さんは2〜3倍歯周病になりやすく、歯周病なってしまうと糖尿病のコントロールも難しくなる可能性があるということなのです。
たしかに、日々臨床で患者さんに接していると、糖尿病があり、特にそのコントロールがうまくいっていない、結果としてHbA1cの値が高い患者さんは、歯周病になっている律が高く、そして歯周病の進行ども高いことが多いように感じます。このような状態の患者さんに対して、いくら適切な歯周病治療を行ったとしても、なかなか治りにくいことが多いようです。 また、糖尿病患者の歯周病を改善しないと、糖尿病のコントロールも難しい。
逆に歯周病を治療するとインスリン抵抗性が軽減し、血糖コントロールがしやすくなるそうす。
つまり、歯周病を改善することが、糖尿病の改善にも役立つようです。
こうした特徴から、西尾氏は「両者は併発病とも言える」と話しています。 いずれにしても、両者は生活習慣病というカテゴリーに含まれ、日常的にうまくコントロールすることが大切で、医療者側中心に医療的キュアだけでは、改善の見込みの少ない疾患なのです。
歯周病を治すためには、我々が十分な知識と技術を持つだけでなく、患者さんにも十分な協力をいただかなければいけない病気なのです。
歯周病治療は、患者さんと歯科医療従事者の二人三脚、三人四脚が大切です。
生活習慣病の一つである歯周病のコントロールで、一番大切なことは、プラークコントロールの徹底です。
歯科医院で、教育を受けた歯科衛生士に歯ブラシ指導を受けることが、大切ですね。
そして、その補助的役割としてPMTCを利用されることで、歯周病のコントロールをすることをお勧めいたします。
過去のブログでも、糖尿病と歯科治療に関する記事があります。
こちらもよろしければご覧になってみて下さい。
http://118.akibare.ne.jp/article/5635286.html
http://118.akibare.ne.jp/article/5635285.html
歯周病と糖尿病の関係についての続きです。今日はまず、歯科とは少し離れてしまいますが、糖尿病の合併症についてです。このシンポジウムで、
滋賀医科大内分泌代謝内科の西尾善彦講師は、各慢性合併症についてこう説
明していました。糖尿病には3大合併症というものがあります。それは、①糖尿病網膜症②糖尿病腎症③糖尿病神経障害は、血糖値が高い状態が長びくことで合併する細小血管症。3大合併症は糖尿病であることにより発症する合併症であり、これらを予防することが、糖尿病診療の最大の目的となるのです。合併患者は多いが、HbA1cを下げて血糖をコントロールすることが、予後の鍵を握るといわれています。
そして、3大合併症に続く、第4番目の④動脈硬化を予防することも重要で、動脈硬化による心筋梗塞や脳梗塞などの大血管合併症は、致死的イベントを引き起こすリスクが高いのです。大血管疾患は糖尿病でなくとも起こり得るが、糖尿病患者では発生頻度が3〜5倍に上がるのです。HbA1cを抑えても発生するため、強化療法でも予防できない厄介な問題となっている。
5番目の合併症は⑤糖尿病足病変(壊疽)。欧米人に多く、日本人では少な
いため、見過ごされがちではあったが、足が指先から腐ってしまうもので、今年からフットケアが保険適応となり、話題を呼んでいます。これらの恐ろしい合併症に、歯周病も含まれるようになったのです。
歯周病治療では、糖尿病のあるなしにかかわらず、、一番大切なことは、プラークコントロールの徹底です。歯科医院で、教育を受けた歯科衛生士に歯ブラシ指導を受けることが、大切ですね。
そして、その補助的役割としてPMTCを利用されることで、歯周病のコントロールをすることをお勧めいたします。
過去のブログでも、糖尿病と歯科治療に関する記事があります。
こちらもよろしければご覧になってみて下さい。
タイムリーにも本日18:00~NHKのテレビ番組で、糖尿病と歯周病に関するほうどうがありました。
6月5日のこのブログでも取り上げたように、糖尿病と歯周病の関連については最近かなり注目されるようになってきています。
2008年には糖尿病学会による糖尿病治療ガイドの中の糖尿病の慢性合併症の5に歯周病が正式に掲載されるようにもなりました。
実施には私が学生の頃ですら、糖尿病患者の人は歯周病が進行しやすいということ、そしてそのメカニズムについても、教育を受けていたのです。
実際に、臨床上も歯周病にかかっている人で特に重度の方に糖尿病方は多く、それ以外の根の病気等の治療に際しても、糖尿病のコントロールが悪いと、歯の病気も治りにくいことが多いのです。
前回から始めた「歯周病は糖尿病の合併症?」については、今後何回かに分けて掲載していく予定ですので、ご興味のある方は、ご覧下さい。
当院では、糖尿病の専門医の先生からの紹介患者さんも多く、比較的長期にわたって病身連携をとりながら、様々な病気をお持ちの方の歯科治療をしていますので、何かございましたらお問い合わせください。
前回のブログでもお話ししましたが、今回の番組でも取り上げられていたように、
糖尿病のあるなしにかかわらず、歯周病のコントロールで、一番大切なことは、プラークコントロールの徹底です。歯科医院で、教育を受けた歯科衛生士に歯ブラシ指導を受けることが、大切です。
当院には、多数の経験豊富な歯科衛生士が在籍し、多くの患者さんの歯周病のケアを専門的に行っております。
そして、その補助的役割として、この番組でも取り上げられたPMTCは歯周病治療のコントロール、メインテナンスにおいて大変有用なものです。
はっきりしない天気が続きますね。もうそろそろ梅雨入りなんでしょうか?
「日本糖尿病学会では今月23日の年次学術集会で、日本歯周病学会とのジョ イントシンポジウムを開き、会員に歯周病対策の重要性を訴えた。」という報告がありました。
以下その内容とコメントを記載します。
糖尿病は合併症の多い病気です。その第6番目の糖尿病合併症として、「歯周病」に対する関心が高まっているのです。
実は、歯周病の罹患率は約7割に見られ、世界で最も多い感染症と言われています。
そして、最近のいくつかの報告で、歯周病を治療するだけで、糖尿病のコントロールは大幅に改善すると言われているんです。
今や「歯茎をみる」程度の簡単なチェックは内科でも実施し、眼科への紹介と同様に、歯科医への紹介が必要な時代になったのではないだろうか?と提言されています。
糖尿病合併症は多数で、それぞれ重要性は高いが、「歯周病」はその歴史的な背景から第6番目の合併症としていま、内科、歯科の両分野で関心を集めているのです。ご存知でしたか?
糖尿病と歯科治療の関わりについて、今後しばらくこのブログで掲載していく予定です。
次回以降もご覧になってみて下さい。
糖尿病のあるなしにかかわらず、歯周病のコントロールで、一番大切なことは、プラークコントロールの徹底です。歯科医院で、教育を受けた歯科衛生士に歯ブラシ指導を受けることが、大切ですね。
そして、その補助的役割としてPMTCを利用されることで、歯周病のコントロールをすることをお勧めいたします。
過去のブログでも、糖尿病と歯科治療に関する記事があります。
こちらもよろしければご覧になってみて下さい。
http://118.akibare.ne.jp/article/5635286.html
http://118.akibare.ne.jp/article/5635285.html
http://118.akibare.ne.jp/article/5635286.html
http://118.akibare.ne.jp/article/5635285.html
歯がしみる〜ということが、実は虫歯じゃないこともあるって、皆さんご存知でしょうか?今日は、寒いこの季節に息をすって歯がしみる〜と思った方にぜひ読んで頂きたいと思います。
冷たい空気をすったり、冷たいアイスを食べたときや、歯ブラシの毛先が触れると歯がしみることがありますが、この症状の多くは「知覚過敏」と呼ばれるものです。では一体どうしてしみてしまっているのでしょうか。
以前のブログで歯の構造をご紹介したと思います。通常、エナメル質という体の中で1番硬い素材が歯の表層にあるので、中にある神経にまで刺激が伝わらず、しみることもありません。しかし、強くブラシを当て、エナメル質を削ってしまったり、歯槽膿漏により、歯茎が下がってきてしまうと、象牙質という素材がでてきます。他には歯ぎしりやくいしばりによって、過剰な力がかかることで、歯の根元がくびれてしまう(楔状欠損)ことでも象牙質はでてきます。
象牙質はエナメル質とは違って刺激を伝達する小さな穴があいているため、外からの刺激がその穴を通って神経にまで届いて、しみる痛みを感じるのです。しみているということは、歯が教えてくれる危険のサインなのかもしれません。
軽度であれば、フッ素の使用により改善することもできますが、何かしらの原因があって症状がでているのですから、その原因を解決しなくては、また同じことが起きてしまいます。しみるなどの痛みがあっては、食事をするのも大変です。まずはならないようにするのが大事ですが、なってしまったら、早め早めの対処を心がけましょう。
メリークリスマス。
みなさんクリスマスはいかがお過ごしですか?
サンタクロースは素敵なプレゼントを届けてくれたでしょうか。
早いもので今年もあとわずか。次は♪もーぅいー くつねーるーとーお正月♪とお正月がやってきますね。
お正月は家族、親戚、友人が集まって、またいっそう楽しいですね。
しかし、残念ながらお正月毎年のように耳にするニュースがあります。
それは《お餅による窒息事故》です。
今回は事故の予防と対策について取り上げ、あらかじめ知識を持って頂く事で事故のない楽しいお正月をお過ごし頂きたいと思います。
【予防策】
【万が一詰まらせてしまったら】
詳しくは東京消防庁のホームページをご覧ください。
www.tfd.metro.tokyo.jp/inf/h16/i035.htm
噛む力や飲み込む力が弱くなっている方、物が詰まりかけた時に咳き込んで排出させる力が弱い小さなお子様やご高齢の方には特に注意が必要です。十分に目を配ってあげて下さい。
今年もスタッフの小言をご覧いただきありがとうございました。
来年も歯科の立場から少しでもみなさまのお役に立つ情報を発信していきたいと思います。
2008年もステキな一年になりますよう。良いお年をお迎えください。
11月になりましたね。
今朝の東京は今年一番の冷え込みだったそうですね。
皆さん風邪など引かれない様に注意して下さいね。
風邪の予防で皆さんが思い浮かぶ事ってなんですか?
うがい?手洗い?いろいろありますよね。
うがいについて、こんな記事がありました。
水でうがいすると、しない場合に比べ風邪になるのを4割近く抑える効果があるとの調査結果を京都大の川村孝(かわむら・たかし)教授(内科学)と里村一成(さとむら・かずなり)助教授(公衆衛生学)らがまとめ、28日発表したそうです。
風邪になるのを4割近く抑える効果は、水道水に含まれる微量の塩素の殺菌効果や、口をすすぎ病原体を吐き出した可能性が考えられるという。水うがいすると、しない場合に比べ風邪は36%抑えられるそうです。
川村教授は「水うがいをしていれば発症後も気管支症状が軽かった。うがいは日本独自の衛生習慣で世界に広めたい。医療費や薬剤費の節約にもつながる。」と話したそうです。
うがいって日本独自の衛生週間だったんですね。お口の専門家のつもりでしたが、知りませんでした。
この研究結果は米予防医学会機関誌に発表されたそうです。
「水でのうがい」簡単な事ですが、励行するのはちょと難しいですかね。
私も頑張ってやってみようと思います。
それから皆さん、歯ブラシの習慣も忘れないで下さいね。
もう耳にタコでしょうが、「虫歯や歯周病は一度発症すると、完全に治癒する事は難しい病気です」からね。
ゴールデンウィークも終わりましたね。
お天気にも恵まれて、良かったですね。
東京湾のソラちゃんはどうなったんでしょうか?
さて、前回の続きです。
糖尿病の人が感染症にかかりやすく悪化しやすいのはなぜでしょう。
人間の体は、ウイルスや細菌が侵入しようとする事に対し常に戦っています。
これを感染防御といいますが、糖尿病では以下のことから、感染防御機構がうまく機能しなくなるのです。
(1) 白血球(好中球)の機能の低下
白血球(好中球)は体内にウイルスや細菌が侵入すると、それを取り囲んで食い殺します。血糖値が高くなると、この機能が低下してしまうのです。
(2) 免疫反応の低下
免疫反応とは、一度感染した病原体や異種タンパクに対し、体内でそれに対する抗体を作り、もし、次に同じ病原体がからだに侵入しようとしたときに、それを防ぐように働く仕組みのことです。高血糖では、この免疫反応も弱くなっています。
(3) 血流が悪くなる
血糖値が高いと、細い血管の血液の流れが悪くなります。その為に、酸素や栄養が十分に行き渡らず、細胞の働きが低下したり、白血球が感染部位に到達しにくくなって、感染しやすくなります。
さらに、感染で受けたダメージの回復にも時間がかかりますし、抗生物質などの薬物治療でも、薬が感染部位に到達しにくいため、薬の効果が弱くなります。
(4) 神経障害が感染・悪化の一因に
神経障害があると、痛みを感じる神経も障害されるので、症状が現れにくく、感染症に気付くのが遅れ、その間に病気が進行してしまいます。
(5) 血糖値がより上昇する
一度細菌類に感染すると、インスリンを効きにくくする物質(サイトカインなど)が多くなって、血糖値は普段よりも高くなります。このことが糖尿病の状態をより悪くしてしまい、感染症をさらに進行させてしまうという悪循環が生まれます。
ちょっと難しかったかもしれませんね。いづれにしても、感染には注意は注意が必要です。
ではどうするのか?
手強い病原菌には抗生物質で反撃をします。
感染症は、体内に侵入した細菌類が増殖して悪さを働く病気です。ですからその治療は、病原菌を殺菌することが目的となります。
基本的にそのための手段として、まず考えられるのは、からだの抵抗力を高めることです。
安静にし、温かくすることで、からだがもっている本来の抵抗力が高まります。しかし、これで対応できるのは軽い感染症のとき。
風邪を引いたときは暖かくして寝るのが一番なのはこの為ですね。
からだの抵抗力が弱っているときは、別の手段も用いる必要があります。
そこで登場するのが抗生物質です。
抗生物質は何種類ものタイプがあり、目標となる病原菌にあわせて使い分けられます。
つまり、感染しやすくそして感染症が悪化しやすい糖尿病の人では、抗生物質が必要なことが多くなります。
歯科治療においても、外科処置を行なう場合はその処置をおこなう前から、あらかじめ抗生物質を飲んでもらったうえで、治療する事もあります。
ゴールデンウイークですね。
残念ながら私は今日は仕事です。明日からの三連休は天気も良さそうなので、一日は友人とバイクで出かける予定です。
さて,今日は糖尿病についてです。
現在、糖尿病人口は 1、300万人を越えるといわれています。この数字は人口の10%以上になります。しかも困ったことに、その半分以上は治療を受けていないといわれているのです。
何故なら、検診で血糖値が高いといわれ、糖尿病を強く疑われる状態でも、自覚症状があまりないため、その後、内科や専門外来を受診し治療を受けないことがどうしても多くなってしまう為です。
人間というものは、気づきがたいせつですね。しかし症状が出なくても、糖尿病は徐々に進行し、恐ろしい合併症をひきおこします。
糖尿病の本当の怖さは、この合併症なのです。
失明する場合もあれば、死期を早めることもあります。また、合併症が出るということは、すでに症状がかなり進行してしまっています。
合併症で代表的なものは、
● 神経障害
● 網膜症
● 腎 症
で、3大合併症といわれています。
それ以外にも、脳梗塞・狭心症・心筋梗塞・糖尿病性壊疽・感染症などがあります。
歯科を受診された場合に特に注意が必要なのが、3代合併症には含まれていませんが、感染症です。
まず、始めに糖尿病の患者さんで、特に日々のコントロールがうまくいっていない方は、歯周病がとても進行してしまっている場合が多いのです。
コントロールの状態はヘモグロビンエーワンシーの値である程度判断可能です。
歯周病とは、ご自身の歯に歯垢(これは細菌の塊で、注意が必要です。)が付着し、感染源となり、歯ぐきや顎の骨に炎症を起こしてしまうものです。
糖尿病の人は、感染症にかかりやすく悪化しやすい為、通常よりも簡単に進行してしまうのです。
また、通常では起こりにくい術後の感染症も引き起こしやすく、糖尿病自体のコントロールの悪い患者さんに対して不用意に外科的処置(抜歯等)を行なってしまい、術後感染を引き起こし、死に至る場合もあるのです。
またそこまでではなくとも根の治療が治りにくかったりもします。
歯科治療を受ける場合は、現在の状態等を歯科医にお話しして下さい。
桜もすっかり散ってしまいましたね。
あの美しさを堪能できるって素敵な事ですね。
また来年を楽しみに。
さて、今日は血液サラサラのお話です。
血液サラサラの為にお水を沢山飲んでいらっしゃる方も多いのではないでしょうか?
最近、こんな発表がありました。
マラソンのレース中に水分を補給しすぎると、体を壊す危険性があるとする研究結
果が13日、米国のニューイングランド医学ジャーナル誌で発表されました。
その研究によると
2002年ボストン・マラソンに出場した488選手を対象に実施され、13%の選手が血液中の塩分が危険な状態の低レベルに落ち込む「低ナトリウム血症」に陥ったとされ、28歳の選手はゴールまで残り6キロで「低ナトリウム血症」のため死亡したそうです。
それ以来、レース主催者は水分の過剰摂取は危険と出場者に警告している。
今回の研究結果ではどんな種類の水分でも同じとされ、「一般的に利用されている『スポーツドリンク』でも保護されないと理解することが重要だ」と説明しています。
日本陸連科学委員会の井本岳秋(いのもと・たけあき)という方によると「最近の健康志向ブー
ムで、特に一般ランナーは認識不足から食塩の摂取が足りない。レース前に2グラム摂取するだけで全然違う」と話しているすです。
さて、歯科治療と血液サラサラについてです。
血液サラサラといっても今はやりの健康志向のサラサラの方ではなく、狭心症等の心臓冠動脈疾患や、脳梗塞等で血液をサラサラにするお薬を飲んでいる方や人工透析を受けられている方が歯科治療を受ける場合の事についてです。
このような方達は、歯科治療において、抜歯や小手術、インプラント治療、歯ぐきの中に入り込んだ深い部分の歯石取りの様な治療を受けた事に伴う出血が止まりにくいことが起こる事があるので注意が必要です。
歯科治療にさきがけて、主治医のアドバイスをもらう事が大切になります。その方の状態、処置内容によりますが、処置の数日前から血液をサラサラにする薬を中断する場合もあります。
一つの目安ですが、血液の検査値の一つNIR値が2.0以下ならば薬を止めなくても処置が可能だという考え方もある様です。
また、狭心症の発作を起こしてからしばらく落ち着くまでは、局所麻酔の使用もとても危険で、再発作の引き金になってしまう事もあります。
いずれにしても、主治医の先生に今後必要な歯科治療について、ご理解頂いたうえで、安全に治療する事が大切です。
連休中に九州で地震がありましたね。被災地の状態はどうなんでしょうね。
新潟の時は、はじめ報道された時は実際の状態よりも被害がすくないように感じてしまいました。今回はどうなのでしょうか?
被害が少ない事を心から祈るばかりです。
さて前回、アンチエージングと言う事にふれました。
もし可能ならば素晴らしい事だと思うのですが、やはり人間は必ず年老いていきいつか天に召されるわけです。
アンチエージングが実現可能になるまでは、オプティマルエージングを考える事が先決ではないかと思っています。
オプティマルエージングとは最適に年を取るという意味と考えて下さい。
例えば歯科の観点から言うと皆さんそれぞれのお口の中に今何本の歯があり、それがどのような状態なのかを知り、もし,自分の年齢より、お口の年齢が進んでしまっている(例えば歯周病が進行してしまっていたり、何本もの歯を失ってしまっていたりしている。)のならば、その進行を可能な限り遅らせる、あるいは若返らせることもできるかもしれません。
二つのエピソードを書きます。
一つは、私が在宅訪問にお伺いさせて頂いたおばちゃんのことです。
お体の状態もあまり良くはなく、実はもうお口から食事する事も出来無い状態だったのですがご家族の希望もあり、総入れ歯を作ることになりました。
無事完成した入れ歯をいれてみると、それまで口元がちょっと貧相だったお顔に張りがでて、少し若々しいお顔になりました。
ご本人とご家族に喜んで頂きました。
しかし、暫くして、おばあちゃんは天国に逝ってしまいました。
あまりに急な事で、私もびっくりしてしまったのですが、その知らせを伝えにきて下さったご家族が、帰り際に「先生、ばあちゃん、先生の作ってくれた入れ歯いれて、いい顔してあっち逝けたんだ、ありがとね」と言われました。
私は無言で涙をこらえるのが精一杯でした。
後になって考えると、「アンチエージングは出来なかったけど、ちょっとの間若返りの気分を味わってもらえたのかな」と今は思っています。
もう一つのエピソードです。
70代の女性、実は知人のお母さんなのですが、下の入れ歯があわない事を理由に、遠方より来院された方です。
上下共総入れ歯なのですが、どうしても下の入れ歯があわなくて物がうまく咬みにくい、時に痛む事もあるとの事でした。上に比べ、下の入れ歯はベロがそばにあったり、筋肉の問題があったりで、なかなか上手くいかない事もあります。
結果としてインプラント治療をする事になったのですが、下がインプラント義歯になってからは、お孫さんと焼き肉を食べにいかれたり、サンドイッチを思いっきりほおばったりできる様になったとご本人から言われこちらも嬉しく思っていました。
そんなおり、知人(娘さん)より「実は最近、母は夜な夜なカラオケに通っているんですよ。入れ歯の時はそんな事は考えられなかったのに、今では大きなお口を開けてカラオケを楽しんでいます。」と言う事を聞きましいた。
知人も「インプラントを入れて若返った母を見て嬉しい」とのことでした。
しかし、これは若返ったのではなく、歯を失ってしまっていた為に年齢より年とってしまっていただけで、もし健康な歯をお持ちだったら、きっとカラオケも焼き肉も楽しんでいられたはずです。私がした事はやはりアンチエージングではなくて、オプティマルエージングだと思います。でもこんな話を聞くと少しでもお役に立ててよかったなと思います。
今日から三連休の方も多いのでしょうね。よい天気が続くといいですね。
日曜、月曜の連休で当院に新しいユニット(診療台)が2台入ることになっています。
この診療台はシロナ(元シーメンス)というドイツのメーカーの物でとても素晴らしいんですよ。
今後、当院の設備についても書いていこうと思っています。
さて、皆さんはアンチエージングという言葉をご存知ですか?
最近は新聞や雑誌等でもよく取り上げられているようですからご存知の方もいらっしゃいますね。
日本語で現すならば抗加齢となります。
不老長寿は人間の夢であり、歴史を振り返ってみても、永遠の命を求め様々な試みが繰り返されて来ました。
少し前に、私達歯科医師向けに、慶応義塾大学医学部眼下教授坪田先生の講演(歯科医師の為の抗加齢医学)がありました。
その中で先生は「見る事が不自由になった患者様が、角膜再生医療を始めとする外科処置を施されて復活すると、皆様が一様に見違えるほど若返られるという現象を見続けられているそうです。
先生はハーバード大学医学部留学時、常に「人はどうして若返る様になるのか?」ということに意識を持たれていたそうです。
今、先生は抗加齢学会という学会の中心となるメンバーだそうです。また、先生の所属する大学病院に「抗加齢外来」というものを創られているそうです。
私達も、日々あわない入れ歯で苦労されていたり、義歯によって食事の楽しみが制限されていた患者さんが、よくあった義歯やインプラント治療により食生活に変化が起こり見違えるほど若返られたり、義歯がお顔のイメージを変えお顔の印象が若返る事を経験する事はよくあります。
食生活の面では、入れ歯を入れていた方が、インプラント治療を受けられて、若い頃に食べていた物がほとんど食べられる様になり大変喜ばれることもあります。
このような事に接すると多少は歯科も若返りに貢献できているのかもしれないのかなと思ってしまうことがあります。
しかし,これらの事は冷静に考えると残念ですが、本当の若返りや抗加齢とはいえませんね。
今日はホワイトデーですね。甘いもののプレゼントもらった方も沢山いらっしゃるでしょうね。虫歯にはくれぐれも用心して下さいね。
歯医者で治療を受けるときのワンポイントアドバイスです。
今日は身体の病気と歯科医療1 高血圧です。
よく歯科医院の問診表や診療申込書に身体の病気についての記載をもとめるものがあります。なんで歯の治療に他の病気が関係するのだと思われる方もいらっしゃると思います。今回は、高血圧症と歯科医療について、お話しします。
血圧と言うものはいろんな事が要因となって変化します。その一つに、ストレスがあります。前回もお話しした様に歯科医院は皆さんにとっていきたくない所、怖い所ですよね。怖さは大きなストレスとなり皆さんの血圧をあげてしまうのです。ある研究によると歯科の診療台に座るだけで20~30は血圧が上がってしまうという報告があります。
痛み自体も血圧をあげる一つの要因であり、そしてまた、日常使われている麻酔薬にはエピネフリンという薬が含まれています。これは血管を収縮させる目的で含まれ、それによって、麻酔をした場所が長く、安定して効果が得られる様になるのですが、また一方でこの薬が血圧を引き上げてしまうのです。
つまり、歯科治療自体が血圧をあげてしまう事があるのです。そしてそれが、身体に対してダメージを与えてしまう事もあります。
また、ある種の降圧剤には、副作用として歯ぐきの腫れを引き起こしてしまう可能性を持ったものもあります。
当院では初診時の問診の際に身体の病気についてお伺いするだけでなく、実際に皆さんの血圧を測らせていただいています。どうぞご協力お願いします。なお、その時点で血圧に問題が診られた場合や、既に通院されている病院、診療所等がある場合、主治医と連絡を取らせて頂き現状で歯科治療が問題ないか確認させて頂いたうえで、診療を開始させて頂いています。
ただ血圧が高いからと言って歯科治療が受けられないわけではありません。しかし、コントロールされていない高血圧の方に麻酔を使用する事は危険な場合もあることをご理解下さい。状況に応じて血圧等をモニターしながら血圧の上昇を起こしにくい麻酔薬を使用する事で対処する事も可能です。
診療を受ける時にはお口の中の事だけではなく、ご自身の現在あるいは過去の病気や怪我等についても歯科医師、歯科衛生士に伝えて下さいね。
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