連休中に九州で地震がありましたね。被災地の状態はどうなんでしょうね。
新潟の時は、はじめ報道された時は実際の状態よりも被害がすくないように感じてしまいました。今回はどうなのでしょうか?
被害が少ない事を心から祈るばかりです。
さて前回、アンチエージングと言う事にふれました。
もし可能ならば素晴らしい事だと思うのですが、やはり人間は必ず年老いていきいつか天に召されるわけです。
アンチエージングが実現可能になるまでは、オプティマルエージングを考える事が先決ではないかと思っています。
オプティマルエージングとは最適に年を取るという意味と考えて下さい。
例えば歯科の観点から言うと皆さんそれぞれのお口の中に今何本の歯があり、それがどのような状態なのかを知り、もし,自分の年齢より、お口の年齢が進んでしまっている(例えば歯周病が進行してしまっていたり、何本もの歯を失ってしまっていたりしている。)のならば、その進行を可能な限り遅らせる、あるいは若返らせることもできるかもしれません。
二つのエピソードを書きます。
一つは、私が在宅訪問にお伺いさせて頂いたおばちゃんのことです。
お体の状態もあまり良くはなく、実はもうお口から食事する事も出来無い状態だったのですがご家族の希望もあり、総入れ歯を作ることになりました。
無事完成した入れ歯をいれてみると、それまで口元がちょっと貧相だったお顔に張りがでて、少し若々しいお顔になりました。
ご本人とご家族に喜んで頂きました。
しかし、暫くして、おばあちゃんは天国に逝ってしまいました。
あまりに急な事で、私もびっくりしてしまったのですが、その知らせを伝えにきて下さったご家族が、帰り際に「先生、ばあちゃん、先生の作ってくれた入れ歯いれて、いい顔してあっち逝けたんだ、ありがとね」と言われました。
私は無言で涙をこらえるのが精一杯でした。
後になって考えると、「アンチエージングは出来なかったけど、ちょっとの間若返りの気分を味わってもらえたのかな」と今は思っています。
もう一つのエピソードです。
70代の女性、実は知人のお母さんなのですが、下の入れ歯があわない事を理由に、遠方より来院された方です。
上下共総入れ歯なのですが、どうしても下の入れ歯があわなくて物がうまく咬みにくい、時に痛む事もあるとの事でした。上に比べ、下の入れ歯はベロがそばにあったり、筋肉の問題があったりで、なかなか上手くいかない事もあります。
結果としてインプラント治療をする事になったのですが、下がインプラント義歯になってからは、お孫さんと焼き肉を食べにいかれたり、サンドイッチを思いっきりほおばったりできる様になったとご本人から言われこちらも嬉しく思っていました。
そんなおり、知人(娘さん)より「実は最近、母は夜な夜なカラオケに通っているんですよ。入れ歯の時はそんな事は考えられなかったのに、今では大きなお口を開けてカラオケを楽しんでいます。」と言う事を聞きましいた。
知人も「インプラントを入れて若返った母を見て嬉しい」とのことでした。
しかし、これは若返ったのではなく、歯を失ってしまっていた為に年齢より年とってしまっていただけで、もし健康な歯をお持ちだったら、きっとカラオケも焼き肉も楽しんでいられたはずです。私がした事はやはりアンチエージングではなくて、オプティマルエージングだと思います。でもこんな話を聞くと少しでもお役に立ててよかったなと思います。
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