昨日からの雨と強風で、桜が散ってきてしまいましたね。桜が散るのは残念ですが、落ちてくる花びらもまた格別の美しさです!この時期だけの、このはかなさがなんともいえない魅力ですよね。日本に生まれてよかったとしみじみ感じます。これは築地川公園の桜です。週末になると、キャンプ場ではバーベキューで盛り上がっています。今朝は、会社の方でしょうか、場所取りのシートがすでに敷き詰められていました。
今日のテーマは、「歯につめていたものが取れてしまった」ことについてのQ&Aです。みなさんも経験されたことはありませんか?
Q1. 虫歯を治療してセメントで金属のつめ物をつけているのにどうして取れてしまうの?
まずはじめに、虫歯を治療した歯は本当に治っているのでしょうか?
実はどんなに腕のいい歯科医が治療をしたとしても、歯が治ったわけではありません。歯を虫歯のない元の通りの状態に戻せるわけではないのです。虫歯になった部分の歯を削り、その部分を金属などを使って修復したにすぎないのです。
お口の中は、いつも唾液にふれていて濡れた状態にあり、食べ物や飲み物などを栄養源にする細菌にさらされています。また、つめ物や被せ物に噛む力が加わり、その環境の中で詰め物や被せ物をくっつけているセメントの一部が溶け出したり、破壊されたり、接着力の効力が弱くなり、金属が取れてしまうことがあります。
また、例えば歯ぎしりなどでつめている歯に強い負担がかかると取れてしまうことがあります。
つめ物と歯の適合が悪い場合、その隙間から細菌が入りこみ、つめ物の下が虫歯になって取れてしまうこともあります。
Q2. つめ物が取れた状態で長い期間、放置しています。大丈夫ですか?
早急に治療が必要です。痛みがないからといって放置をしていませんか?詰め物は、歯が虫歯などで失われた部分を補っています。取れたままになっていると、食べ物がつまりやすくなったり、新たな虫歯菌の住みつく場所になります。また、残っている歯が欠けたり、割れたりする恐れがあります。
また、つめ物がとれたところは歯が鋭利になっていることがあり、頬の粘膜や舌を傷つける可能性があります。ですから、詰め物が取れてしまったら、できるだけ早く歯科医院を受診して下さい。
Q3. 1度取れた金属は元に戻せますか?
戻せる場合と、再治療が必要な場合があります。取れてから長期間が経っていると、歯の位置がずれてしまい金属が戻せなくなることがあります。また歯に金属をつめるには、強度を得るため、削ったところにある程度の金属の厚みが必要です。その厚みが浅いと取れてしまう原因となることがあります。そのような時は、金属の厚みをとるために歯を削りなおす可能性があります。同様に、歯が欠けていたり、虫歯になっていたら再治療が必要です。
Q4. とれた金属を飲み込んでしまったのですが大丈夫ですか?
取れてしまったものを、ゴックンと飲み込んでいればおそらく大丈夫です。排泄され、便と一緒にでてきます。しかし、むせたりして、誤って気管に入ってしまった場合は、いち早く胸部のレントゲンを取れる病院を受診して下さい。誤嚥して(飲み込んだものが肺に入ってしまって)いないか、レントゲン診査が必要です。
つめ物が取れてしまう原因は様々です。取れた時に痛みがなくても、歯科医院を受診してチェックを受けるようにして下さい。
とはいえ、何度も治療を受けなくてはならないのは、患者さんにとってとても負担が大きいことですよね。まずは、虫歯にならないために予防をきちんと行うことが第一です!もし虫歯になってしまったら、歯とつめ物の適合がよいものをいれることが、再治療のリスクを少なくするための重要なポイントです。 虫歯の治療が必要になった時には、どのような治療を選択するのか先生とよく話をすることも大事なことです。