さて前回、虫歯は、約1万年前の農業革命が起こってから人間で比較的高頻度で見つかるようになったとされているというお話をしました。そして、十六世紀に入って世界中に虫歯が大発生したと言われています。
ではこの時何が起こったのでしょうか?答えは、砂糖が大量に生産されるようになり、世界中に流通するようになったのです。我々が、おいしいものを比較的手軽に食べられるようになったが為に、虫歯も世界中に広がったんですね。
むし歯は、言いかえれば文明病の一つといえるのではないでしょうか?人間は、火を利用するようになり、農耕を確立し食という面での危機(飢え)から逃れるすべを得たのですが、それと同時に、虫歯という病気もつくってしまったのでしょう。
そして、この文明病、21世紀の現在、食べ物の軟食化、簡単に糖分がとれる、ストレス等からの口腔乾燥等の問題で、とても虫歯になりやすくなってしまっているのです。
今回の答えから、砂糖が悪者扱いされやすいのですが、それはどうでしょうか?確かに砂糖は虫歯の原因の一つです。しかし、それは砂糖だけではないのです。炭水化物の殆どが虫歯の原因となりえるのです。では、炭水化物を取らないことは良いことでしょうか?
そうでは、ありませんね。炭水化物は栄養学的にみてもとても重要な栄養素の代表で、基本的にはバランスよく摂取する事が大切になります。ダイエットやカロリーのことは別にして、甘いものを嗜好することを問題にするのはどうかと考えます。
それよりもその取り方を工夫して、なるべく虫歯を引き起こさないようにすることが、大切ですね。それに、問題のある食べ方をしない限り、基本的には、歯磨きがちゃんとできていれば、お口の中に問題はほとんど起こらないんですよ。
ですからまずはセルフケアとしての歯磨きの充実が大切です。そして、それをサポートするのがPMTCです。PMTCに関して、詳しくはこちらをご覧下さい→ここをクリック
では、野生動物に虫歯はないのでしょうか?
答えは次回です。どうぞお楽しみに。