前回は初期虫歯の色は、白い色をしていて、そのために、どうしても見落としがちになってしまうということ。
初期虫歯は穴になっておらず、この段階で、プラークコントロールを徹底し、フッ素入りの歯磨き剤や、フッ素のせん洗口剤を用いたり、歯科医院でフッ素を塗布してもらったり、適切な間隔でPMTCを行うことで、初期虫歯をコントロールする事が出来るということをお話ししました。
初期虫歯の色は白く、進行した虫歯はすべて黒くなるわけではなく、個人差、虫歯の進行具合等によって、その色は違ってくるのです。
実際には、黄色であったり、茶色、黒褐色とさまざまです。この色の変化を利用して、虫歯の進行具合を判断しようとする試みもあるくらいなのですが、なかなかうまくいっていません。
虫歯の進行の程度は、ある程度は、肉眼で判断できることも多く、レントゲンを撮ることによって、より正確に判断できるのです。歯科医院で、比較的頻繁にレントゲンを撮るのはそのためなのです。
そして、現在では、特殊な光線を歯に当てることで、虫歯の進行の程度を調べる機器も開発されています。当院にも、その診断機器はありますが、ある程度は正確だと言われていますが、それだけですべてを判断するのは、少し危険な場合もあります。
そして、もう一つの欠点として、歯と歯の間の虫歯のような、直接光を当てることができない場所の虫歯は、診断することが難しいのです。
その他にも、現在いろいろな診断機器の研究開発がされているのですが、未だこれだというものは出てきていないようです。
しばらく前に、あるメーカーの方から、虫歯診断の機器についての意見を求められたことがありました。とても真面目な方たちで、素晴らしい研究をされており、少しだけアドバイスをすることができました。
今後、それらの製品が実用化されるといいなと思っています。
しかし、虫歯が出来てしまってから、診断機のお世話になるのではなく、虫歯にしない、あるいは初期虫歯の段階で、進行させないようにすることが大切ですね。その為にも、PMTCは皆さんのお役にたてるものの一つだと思います。
PMTCに関して、詳しくはこちらをご覧下さい→ここをクリック