歯周病と糖尿病の関係についての続きです。今日はまず、歯科とは少し離れてしまいますが、糖尿病の合併症についてです。このシンポジウムで、
滋賀医科大内分泌代謝内科の西尾善彦講師は、各慢性合併症についてこう説
明していました。糖尿病には3大合併症というものがあります。それは、①糖尿病網膜症②糖尿病腎症③糖尿病神経障害は、血糖値が高い状態が長びくことで合併する細小血管症。3大合併症は糖尿病であることにより発症する合併症であり、これらを予防することが、糖尿病診療の最大の目的となるのです。合併患者は多いが、HbA1cを下げて血糖をコントロールすることが、予後の鍵を握るといわれています。
そして、3大合併症に続く、第4番目の④動脈硬化を予防することも重要で、動脈硬化による心筋梗塞や脳梗塞などの大血管合併症は、致死的イベントを引き起こすリスクが高いのです。大血管疾患は糖尿病でなくとも起こり得るが、糖尿病患者では発生頻度が3〜5倍に上がるのです。HbA1cを抑えても発生するため、強化療法でも予防できない厄介な問題となっている。
5番目の合併症は⑤糖尿病足病変(壊疽)。欧米人に多く、日本人では少な
いため、見過ごされがちではあったが、足が指先から腐ってしまうもので、今年からフットケアが保険適応となり、話題を呼んでいます。これらの恐ろしい合併症に、歯周病も含まれるようになったのです。
歯周病治療では、糖尿病のあるなしにかかわらず、、一番大切なことは、プラークコントロールの徹底です。歯科医院で、教育を受けた歯科衛生士に歯ブラシ指導を受けることが、大切ですね。
そして、その補助的役割としてPMTCを利用されることで、歯周病のコントロールをすることをお勧めいたします。
過去のブログでも、糖尿病と歯科治療に関する記事があります。
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