もうすぐひな祭りですね。お雛様は我が子の成長と将来の結婚式を表しているんですよね。日本のならわしや昔から伝わっていることは奥深い!!と感心してしまいます。子供たちには昔ながらの遊びも人気があるようで、私の4才の娘はサンタさんに竹馬のプレゼントをお願いし、年明けから保育園では、コマまわし、羽根つき、けん玉などの正月遊びを楽しんでいるそうです。今は最新のゲームや素晴らしいおもちゃがたくさんありますが、私が子供の頃に遊んだ昔ながらの遊びは今見ても新鮮に感じます。自然な形で伝えていけるといいなと思っています。
そんな話から (ちょっとこじつけですが…) 今回は最新のインプラントが本当に優れているのでしょうか??というお話です。医療の世界は日進月歩。インプラントにおいても新しいシステムや製品が次々に開発されています。システムの簡略化、治療期間の短縮、早く咬める…
皆さんは歯医者に行って、自分では気付かないところに虫歯が見つかったり、歯周病の治療が必要だったり、思った以上に期間がかかったという経験はありませんか?その中でもインプラントは期間が長くかかる治療のひとつです。インプラントの1回目の手術をした後、骨とインプラントがくっつくために期間をおいてから2回目の手術を行なう、これが40年の実績があるブローネマルクシステムの基本的な方法です。
この治療期間をできるだけ短くすることを目的に考えられたのが、2回の手術を1回で行なう1回法です。そのためフィクスチャーとアバットメントという本来は別々のものが、一体になっているものを使用します。そして手術後すぐに仮歯が入り自分の歯のように咬めるようになります。また手術による外科的な侵襲を少なくするために考えられたのが切らない(切開しない)インプラントです。
患者さんの負担が少なくなるとても良い方法ばかりですが、現段階では以下の点で問題が残されています。
★2回の手術を1回で行なうため骨が治る期間を待たない。実績はまだ数年であり、エビデンス(根 拠)が少ない。
★チタン製のフィクスチャーは最初に骨とふれなければならないという条件 がありますが、切らない (切開しない)インプラントでは最初に歯肉とインプラントがふれてしまう可能性が高い。
これらの点の理論的裏付けが現在されつつありますが、現時点で完全なものではありません。当院では、インプラント治療が確実に成功することを第一の目的と考えています。そのため現在は、40年の根拠と実績に基づいたブローネマルクシステムを、従来の方法で行なっています。今後、患者さんの負担がすこしでも少ないインプラント治療ができることを願い、今後の動向に目を向けていたいと思います。