みなさんは、進学、就職の準備でお忙しいのでしょうか。当医院では、ホームページで告知しているセミナーの準備を進めているところです。
さて、前回の続きとして成功率について書きます。いろいろな研究論文がありますが、そのうちのひとつを紹介します。
Espsito,et.al (1998年)の文献によると、
無歯顎に対するインプラントの成功率は上顎93,8% 下顎98,4%
『インプラント植立本数6609本中、失敗384本(上顎2722本中270本失敗、下顎3887本中114本失敗)であった』
1981年から1997年にブローネンマルクシステムの追跡調査をした18の文献の平均値である。
局部欠損ブリッチのインプラントの成功率は上顎93,8% 下顎98,4%
『インプラント植立本数4393本中、失敗177本(上顎1990本中89本失敗、下顎2403本中88本失敗)であった』
1986年から1996年にブローネンマルクシステムの追跡調査をした13の文献の平均値である。
単独歯のインプラントの成功率は上顎98,7% 下顎98,2%
『インプラント植立本数781本中、失敗19本(上顎608本中12本失敗、下顎173本中7本失敗)であった』
1990年から1996年にブローネンマルクシステムの追跡調査をした13の文献の平均値である。
また、以下のような論文もあります。
インプラント治療の長期予後は、患者やインプラントシステム、治療にあたる臨床家の力量によって決まる。
Albrektsson et.al
これは適切なインプラントシステムを選ぶこと、熟練した歯科医によって治療が行なわれることがインプラントを長持ちさせるということになりますね。また、インプラントはブラッシング状態が悪いと歯周病になりますので、患者さんにも正確にブラッシングすることをマスターしてもらわなくてはなりません。
私達歯科医、歯科衛生士と患者さんのコミュニケーションをとることが成功への道となりますね。