こんにちは!毎週金曜日は馬見塚デンタルクリニックのインプラントチームの歯科衛生士が担当しています。
院長のブログにスタッフ全員がおしかけているので、過去ログを読むと、それぞれの性格も出ていて、誰が何を書いたかを知っている私にとってはおもしろいのですが、知らない方にとっては少し風変わりな感じがするのかも?と、ちょっと心配しつつ今日もアップさせていただきます。
今回は、先週に引き続き滅菌器についてです。
滅菌器とは高圧蒸気で字の通り菌を死滅させるのための器械です。
圧力鍋(子持ちの私が今一番欲しい物です!調理時間が短縮できるなんて素敵!!)の原理に少し似ていて、気圧が高いと沸点が上がるため短時間で確実に滅菌可能な状況が作れます。
滅菌器の中でも、日本の歯科で広く使われているのは重力置換式といわれ、器材の表面を滅菌することが可能なものです。
では、例えば筒状の器具や器材をこのようなタイプ(日本の歯科医院のほとんどがこのタイプです)の滅菌器で滅菌すると、筒の中はどうなっているのでしょうか?
実は筒の中には蒸気が入りにくいために充分な滅菌はできていないのです。箱の中に入っている器材、紙で包装されている器材も同様で充分な滅菌をすることは難しいのです。
そこで開発されたのが『Bサイクル』といわれる滅菌器です。5メートルのチューブの中の全てを滅菌することが可能です。ヨーロッパでは歯科を開業する際には、このタイプの滅菌器の導入を義務付けています。
日本では高圧蒸気滅菌器の義務付けはされていますが、『Bサイクル』滅菌器については義務付けはされていません。
ヨーロッパと日本では感染予防対策に差があるのが現状で、今後の歯科界での重要な課題だと思っています。
ちょっと話がずれてしまいました。このことでは話が終わらなくなってしまいますので、またの機会に・・・話を戻しますと、前回お話した通り、インプラント手術では無菌状態の器材を使用することが基本なので、完全な滅菌を行うために当院ではこの、『Bサイクル』滅菌器を使用しています。
また、ヨーロッパでは滅菌が確実に行われているかどうかをテストするインジケーターの使用が義務付けられています。
残念ですが、日本にはこのような厳格な基準はありません。外国かぶれしてるのではありませんが、当院はヨーロッパの基準に準じて器具の洗浄、消毒、滅菌を行っています。「良いものだけを世界から」というキャッチフレーズがありましたね。当院もそうありたいです。
あっ、また話がそれてしまいました。
もちろん、このテストも当院で行っていますので、安心してください。