昨日は、当院主催の健康歯考講座の第六回「親子で虫歯予防」が開催されました。今回は、親子参加型の講習で、講演だけではなく実際にハミガキの指導をさせていただいたりして、参加者の皆さんと共に楽しく過ごさせていただきました。
ご参加の皆さんには、暑い中御足労頂きたいへんありがとうございました。少しでも皆様のお役に立つことができましたら幸いです。今後もさまざまなかたちで講座を続けていこうと思っております。どうぞ宜しくお願いいたします。
さて、もうすでにホームページ上でも掲載させていただいているのですが、ここでもう一度お知らせさせて頂きます。
かねてから予定しておりました第七回健康歯考講座 インプラント編 を開催させて頂きます。9月30日(日)に東京フォーラムG502号室にて開催いたします。
今回は「インプラント治療の安全性について」と題してお話しさせていただきたいと思っております。
お時間のある方は、事前にお申込みの上ふるってご参加下さい。
ご参加ご希望の方は、こちらへどうぞ。
●第7回健康歯考講座 インプラント編『インプラントの安全について』のお申込み受付を開始致しました。
本日はインプラント手術に伴う手術後の感染にかかわるものについてです。
手術後の感染も、場合によっては死亡に至るような重篤な偶発症を引き起こします。
基本的にはインプラント手術が手術前から感染対策が施され、手術室で行われ、手術後も感染予防がはかられていれば、手術後に感染が起こるような事は殆ど考えられません。
ただし、お口の中の環境というのは、消してきれいとはいえないのです。驚かれるかもしれませんが、常在菌と呼ばれる最近の種類は、文献にもよりますが400〜700種類もいると言われています。こんなに多くの細菌たちがいるにもかかわらず普段問題が起きないのは、唾液やお口の中を覆っている粘膜が細菌の感染を防いでいるからなのです。このような環境の中で、インプラント手術という移植手術を行うわけですから、術前から感染のコントロールに注意しなければいけないのです。
そして、もう一つ大きな問題があります。それはインプラント手術を受ける患者さんは、何らかの理由で歯を失っています。この歯を失う理由の最たるものが歯周病なのです。歯周病とは歯に細菌が付着したことによって引き起こされる病気で、感染の一つなのです。つまり歯を失ったからといってすぐにそこの部分にインプラント手術をするということは、お口の中に起こった歯周病という感染を治さずに手術をしてしまうようなもので、大変危険です。
ブローネマルク教授もインプラント手術をおこなうには、事前に歯周病の治療を確実に終えておく事が大切であるとおっしゃっています。
そして、例えば、患者さんが糖尿病の様な感染し易い病気にかかっており、その病気がコントロールされていない(糖尿病であればヘモグロビンA1-cがコントロールできていない)にも変わらず手術をしてしまい、手術後も感染のコントロールが上手くいっていなかったとしたら、手術後に重篤な感染症を引き起こしてしまい、死に至る様な事も起こり得ます。
その他にも何らかの病気やその治療のために、あるいは病気が無いにしても、疲労等で免疫が落ちてしまう様な状態になっている場合もありますので注意が必要です。
インプラント治療のみならず、歯科治療を安全におこなう為には、患者さん自身から御自分の病気やお体の状態をお伝えいただくことが大切になります。
体のことは、歯とは関係ないと思われてしまい、お伝えいただけないことで問題が起こってしまうことが無いとはいえません。 実際に当院でも、初診時の問診の際に糖尿病がある事が分かり、現在の糖尿病の状態を主治医に確認させていただきたいと患者さんにお話したところ、「今までの歯医者ではそんな面倒な事はしなかった。」とおっしゃられてしまい、私達が、「糖尿病の状態が確認できないと安全に治療ができない」ことをお伝えしたのですが、御理解いただけず、御立腹されてしまい、お帰りになられてしまった事がありました。
大変残念ではありましたが、私達としては、患者さんの主治医と連絡を取り、患者さんの状態を事前に確実に把握させて頂く事が大切と考えております。御面倒でも、このような事の積み重ねで、治療の安全性の向上を図る努力をしていることを御理解いただきたいと思います。
歯科・小児歯科・矯正歯科・口腔外科
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