先週は夏休み期間中のため、ブログをお休みさせていただきました。連日にわたる猛暑で気温40度を超える厳しい残暑となりましたね。まだ暑い日が続くようですので、しっかり水分補給をして熱中症には充分に気を付けましょう。
今回の院内ツアーは、さまざまな器具や器材を消毒、滅菌するための場所であるサプライをご案内していきます。
診療室のほぼ中央に位置するこの場所は、普段患者さまの目にはふれる事はありませんが、診療をする上で最も大切な所で、クリニックの心臓部といっても良いでしょう。
皆さんのお口を診察する時には清潔な器具や器材が必要です。そして一度使用された器具・器材は診療を終えるとサプライに運ばれます。サプライでは目に見える汚れを洗浄し、目に見えない微生物に対し消毒、滅菌を行います。この業務はサプライ担当のスタッフや歯科衛生士が行います。
少し難しい表現になってしまいますが、消毒と滅菌の定義についてお話します。
消毒とは、病原微生物を殺すこと。または病原微生物の能力を減退させ病原性をなくすことです。
消毒に使われる科学物質を消毒剤とよび、アルコール類や界面活性剤などがあります。
0−157やSARSなどでは、手指消毒に用いられましたね。
滅菌とは、有害、無害を問わず対象物に存在している微生物およびウイルスを死滅させるか除去すること。高圧蒸気滅菌器を使用します。
お分かりと思いますが、人間には用いる事ができません。
体やお口に直接触れるのか、そうでないのか。また手術器具など色々な器具があるので、消毒か滅菌かを的確に分類し行っています。
これが消毒剤が入っている槽です。
これが高圧蒸気滅菌器です。
定義だけを考えると、消毒や滅菌を行えば大丈夫!と思ってしまいますが、「しっかり汚れを除去し洗浄できていなければ、その後の消毒や滅菌もできない」というのが基本的な考え方です。
ですからサプライでは、まず目に見える汚れを綺麗に洗います。また、ウォッシャーディスインフェクターという温水ジェットと洗浄剤を使用する洗浄器を使用しています。この洗浄器については、以前のブログ
「衛生士のインプラント歳時記」 でも少しご紹介させていただきました。また、今後の院内ツアーでも詳しくご紹介させていただきます。
これは超音波洗浄器です。
ブラシを用いた洗浄では取り除けないような場所、隙間の汚れを除去します。
今回はサプライの機械についてご紹介させていただきました。
次回も引き続きサプライをご案内していきます。