今日は、インプラント治療の利点と欠点についてお話をさせていただきます。利点と欠点のお話しをする前に、患者さんは何故インプラント治療を望まれるのでしょうか?
・絶対に入れ歯をいれたくない
・入れ歯を使っていたが、自分には合わない
・入れ歯よりもよく噛める
・今まであった歯と同じように噛める
・見た目がいい
・入れ歯が入っていることで会話や笑顔に自信がない
・歯に接着するブリッジにすることで残っている歯を削りたくない
・入れ歯を使用することで残っている歯に負担をかけたくない
このようなことからインプラント治療を希望される方が多いと思います。
私たち歯科医療従事者がインプラント治療の利点を考えた時、まず第一に、残っている歯を守れるということを挙げます。私たちは歯を1本も失わないために日々の診療を行っています。ですが、残念ながらどうしても歯を残せないケースが少なくありません。その時にはその他の残っている歯を、いかに守っていけるのかを考えます。そう考えた時、ブリッジや入れ歯は歯にかかる負担があまりにも大きいために、インプラント治療を選択する場合が多くあるのです。健康創造型の歯科医療を行っている私たちが、8年前にインプラント治療を取り入れたのも、歯を守るための手段だったからです。現在もこの気持ちは少しも変わっていません。
これに対しインプラント治療の欠点は以下の点です。
・外科の手術が必要なこと
・現在の日本では保険適用外のため費用がかかること
・治療期間が長期にわたること
この欠点を解決するべく、世界中でさまざまなことが行われています。手術の負担を軽減するためのフラップレス、すぐに噛めるインプラント、安いインプラントどれも患者さんだけでなく私たちにとっても多くのメリットがある方法です。ですが、これらが本当に安全で確実な結果が得られる方法なのだということが、充分に実証できているとはいえません。実はまだ証明されていないことが多くあるのに、利点だけがクローズアップされてしまっているように思います。インプラント治療の利点ばかりを強調したり、欠点やリスクのお話しを十分にされないために、インプラントがあたかも夢のようないい治療に思われるている方も多いのではないでしょうか。残念ながら、私たちのような医療従事者の中にも、利点だけを鵜呑みにしてしまっている人達も存在します。
みなさんが、ご自身のお口の健康を考えた時に、インプラント治療に対して正しい知識をもち、ご自身にとって最善の治療を選択できるようにして頂くために、私たちは努力し続けたいと思います。
インプラント治療に関しては、他にも記事がございますので、こちらをご覧になってみてください。
http://118.akibare.ne.jp/category/1209056.html