こんにちは!
明後日、9月30日(日)に第7回健康歯考講座を国際フォーラムで開催します。
今回はインプラントの安全性についてお話しさせていただきます。
ご興味のある方はぜひご参加下さい。
今日は『インプラント手術っていつ行えるの?』の2回目です。
手術をするには、‘お口の中全体’と‘直接インプラント体が入る顎の骨の部分’の両方のコンディションを整える必要があります。前回は‘お口の中全体のコンディションを整える’ということについてお話しをさせて頂きました。
今回は‘直接インプラント体が入る顎の骨の部分’のコンディションを整えることについてお話しをさせていただきたいと思います。
インプラントをされる方は、当たり前ですが歯のないところがあるということです。この歯がないという状況には大きく分けて2つあります。
その状況と状態によって手術の時期を決めていきます。
1つはもうすでに歯がなくて、入れ歯やブリッジが入っていたり、そのままの状態になっていたりする人です。
もう1つは、歯に何らかの問題や病気があり、これから歯を抜いて、そこをどうにかしなくてはいけない方です。
インプラントを埋め込む骨の状態については、歯を失ってから時間が経っている場合は骨の量が充分にあればすぐにでも手術出来ます。
しかし、歯をこれから抜かなくてはいけない場合は基本的にそこが治るのを待つ必要があります。
ではどのくらい待つ必要があるのでしょうか?
まず抜いた事によって、顎の骨に穴が開いた状態となりますが、この抜いた穴が大きく、骨がたくさん減っている場合はその骨が治るのを充分に待つ必要があります。
ブローネマルクシステムでは抜歯後9ないし12ヵ月経過して、骨組織が完治したところにインプラント体を埋める手術をすることが基本ですが、その期間は年々短くなっています。
多くの場合4〜6ヵ月、あるいはそれ以上の期間を要します。抜いた穴が小さく骨が減らなかった場合は、歯茎が治るのを待てば手術が出来るため、6週間前後待つ事になります。
いづれにしてもある程度の期間は待たなくてはいけないわけです。
つまりその間、仮歯や仮義歯を入れたり、歯がない状態が続いたりすることになるのです。
当院の推奨するブローネマルクシステムでは2回法という方法をとるため、最初の手術から歯が完成するまででも約5〜8ヵ月はかかります。それに加え歯を抜いて、その治りを待つとすると時間がよりかかってしまう事になり、それが1つの欠点となります。
実は、現在はその不便さをなくす為に、抜歯後即時埋入というコンセプトがあります。それは歯を抜いてその場でインプラント体を手術で埋め、場合によってはその日のうちに噛めるようにするというものです。
これは、理論上はすばらしいのですが、全ての症例で出来るわけではありません。
また骨の状態によっては補助的な手術が必要な場合があります。抜いた後の顎の骨の穴と埋入するインプラント体のサイズが合わないとインプラント体が安定しないため、骨を補填する材料を入れる手術をするのです。私たちはこれらの物の安全性が確立されるのを慎重に見極めていきたいと思っています。
もちろん上手くいっている症例報告はある程度でていますが、確実性という点でもう少し検証が必要だと私たちは考えています。