前回はインプラント手術の始まりである歯肉の切開についてお話しをさせていただきました。今日はその続きをお話したいと思います。歯肉の切開の後、インプラントを埋入するために骨に穴を作ります。このことをドリリングといいますが、ドリリングの際に最も気をつけなくてはならないことは加熱による骨のやけどです。以前のブログでも書いたように、骨がドリルで削れるときにでる摩擦熱で骨のやけどが、インプラントと骨がくっつかない原因のひとつになります。その為、加熱をおこさないように骨に少しずつ深く入れ、慎重に慎重に形作っていくことと、加熱をおこさないために充分な注水を行うことが大切です。
そして今回は、少しずつ深さを作るために、どんなドリルを使ってどのように穴を作っているのか、レギュラータイプのインプラント埋入の場合のドリルの種類についてお話します。
まず始めに、先の丸いドリルで埋入位置を決め、
骨にマーキングします。
その後、直径2ミリのドリルで埋入予定の
インプラントの長さまで、削ります。
次に、2ミリから3ミリに穴を拡大するための仲介のドリルを使います。
このドリルは先の細いところが2ミリで、根元が3ミリになっています。
1ミリ太いドリルを使う前のガイドをするドリルです。
そして、直径3ミリのドリルで2ミリのドリルで削った深さまで穴を作ります。
最後は、このドリルでインプラントにあった形態を作ります。 これでインプラントを埋入する準備が整いました。このように文章にすると、簡単のように感じてしまいますが、インプラントの埋入位置、骨の火傷、骨の状態など、色々と考慮しつつ行っているので、とても緊張する瞬間なのです。
次回は、インプラント埋入についてです。