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 今日は、子供の指しゃぶりについてお話しをしたいと思います。お子さんの指しゃぶりについて悩んでいるお母さんは多くいらっしゃるようで、患者さんから聞かれたり、保育園の父兄の懇談会などでも話題にでることが多くあります。恥ずかしながら、歯科衛生士の私も、6歳の娘の指しゃぶりをどうやめさせるか、悩みを抱えている母親のひとりです!!
今日は私の体験も合わせてお話しをしていきたいと思います。

 まずはじめに、何故、指しゃぶりを始めるのかお話しをしたいと思います。
実は、人間はお母さんのお腹の中にいる時からすでに指しゃぶりを始めているそうです。これは、生まれてすぐに母乳を飲むための練習として重要な役割を果たしています。

 生後2〜4ヶ月頃は、口のそばにきた指や物を捉えて無意識に吸うため、指しゃぶりは自然な行為だといわれています。そして、5ヶ月頃になると何でも口にもっていってしゃぶるようになるため、この時期の指しゃぶりも自然な行為なので心配はいりません。

 1〜2歳になると遊びが増え、昼の指しゃぶりが少なくなり、退屈な時や眠い時にみられるようになります。その後、5歳を過ぎると自然と指しゃぶりをしなくなるのが平均的な発達です。そして、6歳を過ぎても指しゃぶりをしている場合は、特別な対応をしないとやめることが難しくなるそうです。

 では、指しゃぶりが長く続くことで、どのような影響がでるのでしょうか。ひとつはかみ合わせの影響です。上の前歯が前方にでてきたり、上顎の顎そのものが前方にでてくることがあります。分かりやすくいうと、出っ歯の状態です。上の前歯が前方にでることによって、上下の前歯が咬み合わなくなり、隙間があくことがあります。この状態では、発音がしにくくなったり、舌を隙間に入り込ませる習慣がついたり、唇が閉じにくいことで口呼吸になることがあります。 この状態を放置することは問題で、この状態のまま成人になってしまうと矯正をしても、理想的な状態にすることは難しいことが多いのです。

 では、いつまでにやめさせればよいのでしょうか。3歳頃までの指しゃぶりは心配ないとされていますが、日中も遊びに夢中になれないくらい頻繁にしていたり、指にたこができるほど強く吸っている場合は注意が必要です。それ以降、習慣化している場合はやめるよう促すことが必要になります。

 さて、多少の知識を持っている私ですが、来年小学校にあがる娘の指しゃぶりが続いています。日中、保育園ではすることはないそうですが、家にいて眠い時や、テレビを見ている時に指しゃぶりをします。本人いわく、左手はバナナ味、右手はイチゴ味がするそうで、指を吸うと安心するとの言い分でした。「お誕生日をむかえたらお姉さんになるからやめようね」とか「歯が前にでるからやめようね」というのは効果ありませんでした。親指にからしを塗るなどを試したことはないのですが、ここまできた以上、自覚をもって自らやめていくように促したいと思い、少し前から、夜、寝る前に両手の親指にキャラクターのばんそうこうを貼って、「歯が前にでないようにやめよう」と話をしました。 これが少し効果があって、就寝前の指しゃぶりはばんそうこうをはらなくてもしなくなりました。ただし、睡眠中や普段も時折しており完全にしなくなったわけではないのですが・・・

 というわけで、指しゃぶりを治す方法でこれだ!といえるものを私は分かりません。その子にあった時期、方法は千差万別だと思います。ただし、その子が指しゃぶりがやめられない状況を考えて、子供が指しゃぶりをしなくても安心できる環境をつくることは大切だと思います。いずれにしても、指しゃぶりを続けてしまうことは後々問題になる事が多いので、愛情を持ってやめさせてあげることが大切ですね。

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