先週末は4日間、インプラントの勉強に行ってきました。師と仰ぐ先生から直接お話を聞くことができて、とても勉強になりました。アポイントが取りづらい状況で、お休みを頂いてしまって申し訳ありませんが、歯科医師としても、人間としても心から尊敬できる先生のお話は、頭と心に響き、私にとってとても大切な時間で、今後も機会があれば参加していこうと思っています。
それでは、本日の質問です。
「歯を失ったところに何もしないですむのはとても魅力的ですが、短縮歯列という方法も万全ではないということですね?」
いつもお話ししていることなのですが、万全な方法というものはないと思った方が良いのかもしれませんね。そして、私見ですが、短縮歯列という考えは、残念ながら日本人の場合は、骨格的に顎のアーチが扁平なため、奥歯を失うと食べ物が噛みしめにくくなりやすく、不自由な感じを受けやすいようです。それでも、奥歯に入れ歯を入れていないことがあるのは、歯科医師としては残念なことですが、入れ歯の装着感が悪いことが原因なのではないでしょうか。
しかし、本来あったはずの歯が、なんらかの理由で失ったのにもかかわらず、それを補わないというのは、やはり問題があるのではないかと思います。
ただ、失った歯を補う方法をよく吟味しないと、その方法によってまた問題が起こる可能性があります。問題がおこることを避けるために何もしなかったとしても、またなんらかの問題がおこってしまう可能性があるということだと思います。
やはり、いずれにしても歯を失った場合の治療法には様々なものがあるけれど、一つとして利点だけの物はないといえるのではないでしょうか。
ですから、信頼のおける歯科医師と十分に話し合い、その治療法の利点欠点を理解した上で、治療法を決定する事が大切です。