たけしの本当は怖い家庭の医学で使われた、虫歯診断機は決して意味がないわけではありません。この番組でも表現されていましたが、この機械は歯面状態認識装置という日本語訳が正しいようで、虫歯を診断することはできないのですが、歯の表面の状態をある程度認識できるのです。重要なことはこの装置から出る光を歯の面に垂直に当てる必要があるため、歯の全周で診断することはほとんど不可能なのです。この番組の表現だと歯科医師が見てもわからない所の虫歯が発見できるような表現をされていますが、いかがなものでしょいうかね。それから、診断装置に求められる条件としての、精度、再現性、信頼性の面ではまだまだな部分もあります。
しかし、この装置も使い方次第では有用です。例えば、初期虫歯があることを理解して頂くためのツールとして用い、初期虫歯のコントロールの指標に用いることです。初期虫歯は、本人の自覚はほとんどありません。しかし、現在では多くの初期虫歯が、進行を防ぐことができます。そのためには、本人の自覚と協力が必要になります。その時、この装置は、歯の表面の状態を数値で表してくれるので、その数値をもとに、まず、ご本人には自覚がなくても初期の虫歯があることの認識の手助けとしては有用だと思います。また、多少再現性には劣りますが、その数値がある程度期間をあけた時に、変化がないか調べることで、進行の有無を判断できます。