さて、今回は。この番組の本題の知覚過敏についてです。
知覚過敏とはどういうことでしょうか?これは読んで字の如しで、神経が過敏になってしまう事を言います。通常歯がしみたり、痛んだりするのは虫歯などが原因ですが、知覚過敏の場合、虫歯等の問題がない歯でも起こってしまうのです。
今回の番組でも、原因は不適切な歯の磨き方でしたよね。番組では、
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人に
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人が、知覚過敏だと言っていましたが、中には、冷たいアイスを食べるとしみるという方もいらっしゃいますが、このような状態を知覚過敏というのはちょっと過剰だと考えます。アイスのように冷たいものだとしみても、それは病気ではなく何も問題がないこともあります。
まず、ここでひとつなぜこのようなことがおこるか、その一つの理由として歯の神経について、お話しさせて下さい。
それは、歯の知覚をつかさどる神経についてです。
神経は、何のためにあるのかというと、何かを感じるためですよね。通常わたしたちの外部に対する感覚は、「痛い」、というだけでなく、「熱い」、「冷たい」、「押されている」などがあります。ところが歯は、冷たくても、暑くても「しみる」という感覚しかありません。そしてそれが強いと、「痛い」となるわけです。極端な表現ですが、外部からの刺激を「痛い」という信号でしか、脳に送れないのが歯の特徴なのです。
何らかの問題で、歯の神経が過敏になると、歯に対する刺激(たとえそれが不適切な刺激でなくても)に対して、しみるという信号が、脳に送られてしまうのです。
ですから、何をしてもしみるという状態になるのです。
症状からの一つの目安ですが、はじめは冷たいものだけにしみるようになり、次にそこの歯にブラシをあてるとしみるようになります。そして、最終的に神経のダメージが大きくなると、温かいものに対してもしみるようになることが多いのです。