おもいッきりイイ!!TVで報道された、最新虫歯治療法 通常1週間かかる治療がわずか60分で! 一回の治療で終わるCADCAM治療とは?
昨日も、そして少し前の深夜番組でも、取りあげられた治療法です。これは、虫歯になった所を削るところまでは一般的な治療法と同じで、その後患者の削った歯のデータをコンピュータに取り込んで、被せものや詰め物を作る作業をするためスピーディーにかぶせ物ができる。すべて含めて60分くらいで完了するという画期的な方法として注目されているものです。
実はこのコンセプトはそんなに新しいものではなく、15年以上前から臨床応用されてきたものです。最近のものは、かなり精度があがってきており、世界中が今後のさらなる発展に注目している技術です。
昨年のアメリカで開かれた学会で、その精度の比較検討がされた時の話ですが、「現時点では、CADCAM治療の精度はある程度容認できるレベルには達しているが、上手な歯科技工士のレベルには遠く及んでいない。」というのが偽らざる意見だそうです。
そこに加え、「アメリカでは、技工士の平均的なレベルが高くないため、それを考えるとCADCAM治療は、有用である」そうです。
しかし、日本の場合、今現在の歯科技工士のレベルは、アメリカと比べると高いレベルにあるので、CADCAM治療がどこまで有用なのかは疑問府がつきます。
保険診療のレベルよりは、ある程度高いレベルになると思いますが、一流の歯科技工士が、丁寧に作るものとは比較にならないレベルであることはまちがいありません。
確かに安価な金属(保険診療で使われるもの)に比べ耐久性がダントツに良く、さらに固さが天然の歯とほぼ同じのため、年をとるごとに磨り減っていき、顎関節にも負担をかけない。生体と非常に調和のとれた噛み合わせを手に入れることができる。という利点はあります。
つまり、CADCAM治療をどうとらえるかが問題で、けして夢のようにすばらしいものではないのです。
例えば、CADCAM治療は、ばらつきがなくいつも同じレベルのものが作れるが、人間が作る場合は、作る人間のレベルによって差が出てしまうということです。
そして、上手い歯科技工士が作ったものには、CADCAM治療の技工物は到底追いつかないということです。
ただし、これがインプラント治療における上部構造と呼ばれる被せもののフレームということになると、構造物の特性上CADCAM治療精度は格段に上がっていきます。事実上、優秀な歯科技工士が作ったものと遜色のないレベルで作ることができます。