前回のブログでお話ししたことで訂正があります。
私は、今まで皆さんにブローネマルク教授は自分の研究である骨髄内微小循環観察の目的で、ウサギの脛の骨にチタン製の顕微鏡を埋め込んで観察した後、その顕微鏡を外そうとしても、骨とくっついて取れない事を発見しました。それは、
1952
年のことでした。とお話ししていました。この事は数多くの歯科医師がいろいろなところで教わってきたことでしたが、大きな間違いがありました。
先日、私が、師と仰ぐ歯科医師によるインプラントの講習会があり、参加をしてきました。この先生は、本当に先生と呼ぶに匹敵する方で、知識、技術、そして人間性もすばらしい方です。ブローネマルクシステムを日本に導いて下さったパイオニアといえる方です。その講義の中で、明らかにされたことなのですが、
1952
年とは、ブローネマルク教授が大学に入った年であり、チタンが骨とくっついて取れない事を発見したのは、
1956
年以降が正しいということでした。
今まで何も考えず信じていた自分が恥ずかしく思っております。今後はこのようなことのないようにもっともっと勉強をしていきたいと思います。
さて、それでは前回の続きです。
チタンが骨とくっついて取れない事を発見した後ブローネマルク教授は約
10
年近く、「なぜ骨とチタンがくっつくのか」「どのような条件の下でくっつくのか」と基礎研究、動物実験を繰り返しました。そして
1965
年人体におけるインプラント手術が行なわれたのです。
1965
年
9
月
29
日は、初めて人の口にインプラント手術が行われて成功した日といっても過言ではありません。
古代から様々なインプラントが試され、
20
世紀にはいっても、失敗が繰り返される中、インプラントの不幸ともいえる歴史を大きく変える記念すべき日となったのです。
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