ここ2回ほどわかりにくい話になっていますが、みなさまが今後医療を受けていくうえで、必ず役に立つものですのでもう少しお付き合い下さい。
では続きです。
確か、99.9%は仮説という本があったと思います。
その本の内容はどうであれ、実は、医学の世界の情報も皆さんが思っているほど確固としたものではないのです。
医療は科学的根拠に基づいたものでなければならないと言われているのはご存知でしょうか?
ちょっと誇張した表現で言いかえればそれは多数決の理論にのっとっているべきだと言っているのです。
そして、ある学説にはそれを覆す学説が存在します。
つまり、医療の上では、良い・悪い・効く・効かないのように、白黒がはっきりした情報がほとんどないと言えるかもしれないのです。おそらく「何をばかな」と思われるでしょうね。
しかし、このようにとらえることができるということも理解していただきたいのです。「これではあまりにあいまいだ」と思われるかもしれませんが、人がそれぞれ違うように、そして、医療はその人を対象にしたものである故に、ある意味あいまいさが存在するのです。
この現実を冷静にそして自己都合ではなく客観的に理解する覚悟が必要なのかもしれません。その上で、いかに、正確と思われる、あるいはまともな情報を見出す事が出来るかが、情報の受け手である皆さんとそして我々医療従事者にも問われているのです。
極論ではありますが、情報が少なかった時代では、得られた情報が全てであり、それを頼りに自分で判断するしかなかった、その為、情報を出す側も、受け取る側も真剣だったのではないでしょうか?
また、ある意味であきらめもついたのではないでしょうか?
現在の進歩した情報化社会では、本当に多くいの情報が簡単に手に入ります。
とても便利になったように一見見えますが、その弊害は確実に医療の世界にも押し寄せています。