前回まで、医療情報のとらえ方について、少し難しい話をしてきました。
今日からは、虫歯菌の母子感染についてのお話をしていきたいと思います。
生まれたばかりの赤ちゃんの口の中には、虫歯菌mutansu streputococci(MS)は存在しません。
それでは、なぜ虫歯菌が赤ちゃんのお口の中に住み着いてしまうのでしょうか。その原因の多くは、ご家族とくにお母さんの虫歯菌が、唾液を介して子供にうつる母子感染が多いと言われています。
感染と聞いてしまうのととても怖いものだと思われてしまいますよね。確かに、虫歯という観点からは、怖いことではありますし、これを防ぐことは虫歯予防の観点からするととてもよいことになります。
では、まずこの感染ということについてです。
感染とは、「病気を引き起こす可能性がある生物が体内に侵入すること(ステッドマン医学大事典より) 」をいいます。
その結果として、咳、くしゃみ、発熱、発疹、下痢などの何らかの症状がでた場合を「発症、発病」といいます。
そして、感染症とは感染によって引き起こされた病気のことを言うのです。
実は、虫歯、そして歯周病は、感染症と呼んでよいのか?というと専門的にはそう簡単にはイエスと言えないものなのです。
まあ、そのあたりはさておき、虫歯の原因は間違いなくムシバラス(虫歯菌mutansu streputococci(MS))なわけですから、何とかしなければいけません。
では、次回はこのムシバラス(虫歯菌mutansu streputococci(MS))がなぜうつるのかについてです。