今日は発育段階による虫歯発生の特長についてお話したいと思います。
子供のお口の中は年齢によって変っていきます。乳歯が生え、そして永久歯に生え換わり、それと同時に顎の骨自体も成長していきます。
また精神的な成長もありますので、それに合わせた虫歯予防の指導を行う必要があります。
まず、乳歯萌出期です。生後6ヶ月くらいから乳歯が生えてきます。
歯の生えていない段階では母乳や哺乳瓶で栄養をとっています。
特にこの時期は、哺乳瓶の影響が尾を引く場合があります。ミルクやジュース、スポーツドリンクなどを哺乳瓶に入れて飲む習慣が歯の生え出した後も続くと、上の前歯のほっぺた側に典型的な虫歯ができます。これは「哺乳瓶う蝕」という名前がついています。
唾液の自浄作用は上の前歯がもっとも劣っているため、上の前歯だけ虫歯になってしまうのです。
この時期になれば、なるべくお水やお茶だけをあげるようにしましょう。
また、母乳を2歳過ぎまで飲んでいた子は口腔全体の虫歯が多くなると言われています。
考え方は様々ですが、母乳は1才を過ぎると栄養的な価値はほとんどないとも言われています。
いつ断乳するかは、親御さんの考え方次第となりますし、スキンシップは大切なので十分にお考えいただくことが大切ですね。
ただし、虫歯予防の観点からは、母乳のだらだら飲みを辞めたり、寝る前に与える習慣をなるべく辞めたりするなど工夫をして頂くことが効果的です。