前回までのブログで、
『義歯洗浄剤は効果があるのか?』ということについてお話ししました。
そこで、
殆どのポリデントの主成分である酵素入り過酸化物は、
その特徴として、
殺菌作用も比較的強く、
バイオフィルム除去能力も高く、材料に対する影響が比較的弱い物だといえるのですね。
そして、それ以外にも消臭効果がかなり高い洗浄剤といえるのです。
簡単にいうと、
『主成分が酵素入り過酸化物のポリデントは、
殺菌、洗浄力に優れ、義歯に対する影響も少なく、
消臭効果に優れた義歯洗浄剤なんです』ということでしたね。
今回は、義歯の正しい洗浄の仕方についてお話ししていきます。
まず始めに、義歯の洗浄はなぜ必要なのでしょうか?
日々の義歯の清掃を怠ると、義歯にデンチャープラークと呼ばれる義歯にこびりつく歯垢が蓄積されてしまい、義歯性口内炎と呼ばれる口内炎、針金がかかっている歯の虫歯や歯周病の原因となるのです。
そして、それだけでなく、誤嚥性肺炎と呼ばれる特殊な肺炎の原因ともなると言われているんです。
つまり、お口の健康にとどまらず、健康の為にも義歯の洗浄は必要なんですね。
最近の研究では、お口の中を清潔に保つことでインフルエンザの予防にも効果があると言われているんです。
上記のような問題を防ぐためには、
義歯の洗浄をしっかりと行うことが重要です。
最近は義歯の洗浄のことをデンチャープラークコントロールなんていう言い方もします。
さて、義歯の洗浄の仕方です。
一般的には義歯用ブラシによる清掃と義歯洗浄剤による洗浄がありますね。
堅苦しい表現ですが、義歯用ブラシによる清掃を「機械的清掃」、
義歯洗浄剤による方法を「化学的洗浄」なんて呼んでいます。
義歯の清掃方法として、
薬品や特別な器具を使用した方法もいろいろとありますが、
義歯用ブラシによる清掃方法が最も簡便でコストも低い方法ですね。
実際に
義歯の清掃状況と義歯に付着する細菌との関係を調査した報告によると、
義歯ブラシの使用者の義歯に付着している細菌量は、非使用者と比較して有意に少ないことが示されているんです。
難しい表現ですね。
簡単にいうと、
義歯用のブラシを使っている人のほうが、使っていない人よりも義歯にくっついているばい菌の数が明らかに少なかったそうです。
つまり、義歯用ブラシは有効だということが科学的にも証明されているんですね。