昨日も地震がありましたね。大地震は本当に起こるのでしょうか?
起こらないでほしいですね
さて、前回の続きです。
前回、インプラントのガイドシステムを用いる事によって、外科的侵襲を少なくする事が出来るというお話をしました。「このシステムは、あらかじめ撮影しておいたCTのデータをコンピュータ上で補正、解析しそれに基づいて、手術を行なうものなのです。似た様なシステムは既に日本にも存在していましたが、多少の問題もありました。」とも書きました。
その問題とは、今までのシステムは、撮影されるCTのデータが正確であるという事を前提に、CTのデータをコンピュータ上で解析しそれに基づいてガイドしていたという事です。
しかし、CTのデータには使われる機器によって若干のゆがみやヒヅミが起こってしまうことがあります。ミリ単位あるいはそれ以下のゆがみやヒヅミなので、通常の診断においては何ら影響もないのです。
しかし、私達のインプラントの手術の時はこのデータをもとにミリ単位以上の精度で手術を行ないたいのです。
ところが元々のデータにそれ以上のゆがみやヒヅミがありそれを正確なものとして、解析し利用してしまっていたらこれは大きな誤差をうんでしまい、場合によっては事故につながってしまう恐れがありました。
今回の新しいシステムでは、まず始めに、使用するCT自体をチェックしその誤差を補正してから、データを解析し、インプラント手術をガイドするため、ほとんど誤差のない手術が可能になります。
理論上で250ミクロン前後の誤差ですむと言われています。
これは画期的な事だと言えます。
このことにより、今までは骨の量が少なかったり、神経の位置の問題で手術を断念せざるを得なかった患者さんの中にも、安心してインプラント手術が受けられる様になり得ると言えます。