先日北海道に行ってきました。冬の北海道は3回目ですが、今年の冬は雪が少なく千歳空港に到着し周辺を見渡すと道路際に少し雪がとけ残っているぐらいでした。私は雪の銀世界を思い描いていたので、北海道に来た実感があまりわきませんでした。
しかし、雪が少ないことで良かった点もあります。それは心配していた雪道の運転が楽だったことです。おかげでいろいろな所に足を運べました。
その中で札幌にある円山動物園に行った時に、“カバのドンくんザンちゃんも8020目指して毎日はみがきしています”とかかれているポスターをみつけました。
私は歯科衛生士という職業柄、8020という言葉とカバが歯磨きをしてもらっているこのかわいいポスターが目に飛び込んできました。
8020とは、“ハチ・マル・二イ・マル”と読みます。 平成元年に、厚生省(現・厚生労働省)と 日本歯科医師会が、80歳になっても自分の歯を20本以上保とうという「8020運動」を提唱しました。
なぜ8020という数字を掲げたのかというと、 少なくとも20本以上自分の歯があれば、 ほとんどの食べ物を噛みくだくことができ、 おいしく食べられるからです。
みなさんは、ご自分の歯が何本あるのか知っていますか?成人の方の標準本数は、親知らずを除くと上の歯14本、下の歯14本の計28本です。
当医院に来院される患者さんから「私も8020できるかしら?」と尋ねられることがあります。
将来8020を達成できるのかと、8020はお口に関心をもつきっかけになっているのだなと思います。みなさんは、意識なさっていますか?
実際80歳を向かえた方から、「8020達成出来たよ!」と喜びの声がきけると、とてもうれしくなります。
歯を失う原因の多くは、お口の2代疾患である虫歯と歯周病です。ではなぜ虫歯や歯周病になってしまうのでしょうか?その原因は歯にこびり付いている歯垢です。毎日の丁寧な歯磨きで歯垢を落とすことが予防にかかせないことです。
過去のブログで、歯ブラシでは磨きにくい部分に使用する用具(
1歯磨き用歯ブラシ や
歯間ブラシ・デンタルフロス )の使い方をご紹介しておりますのでご覧になって下さい。
円山動物園では、このポスターとともに、昨年の11月8日“いい歯の日”に合わせたイベントでカバに、特注で長さ50センチの特大歯ブラシを贈り、公開歯磨きを行ったそうです。
カバのザンちゃんは、自ら進んで、歯磨きを何度もおねだりするほど、気に入った様子だったと伝えられていました。大きい口をあけて歯磨きされているカバを見た子供たちは、とても喜び大はしゃぎし、その光景を見守っていたお母さんからは、わが子に「カバさんをお手本にちゃんと磨こうね!」とコメントをしていたそうです。
歯磨きは毎日行うことですので、楽しくできると良いですよね。