今日は、虫歯予防についてではなく番外編という形で、「歯磨きでインフルエンザの予防」というテーマです。
2010年2月8日付け共同通信社の発表で
「歯磨き効果?インフル減少 洗面台増設の小学校で」というものがありました。
それによると
東京都杉並区が児童に歯磨きの習慣を付けるため、昨年夏に区立小2
校で洗面台を増設したところ、この2校の2学期中の新型インフルエン
ザによる学級閉鎖率が平均45%と、ほかの区立小41校の平均79・
6%に比べ大幅に小さかったことが6日、分かった。
歯磨きで口の中を清潔に保つとインフルエンザの予防になるとする指
摘があるが、区は当初は念頭に置いておらず、思いがけず効果
が"実証"された格好。これを受けて区は2010年度にさ
らに区立小5校で洗面台を増設する。
杉並区教育委員会によると、同区の歯科医師会から「小学校で歯磨き
ができる環境を整備してほしい」との要望があり、夏休み期間中にモデ
ル校として2校で計49個の蛇口が付いた洗面台を増設。2学期開始の
9月から洗面台に近い教室の児童らに給食後、歯磨きをさせていたとい
う。
区教委は「科学的な因果関係は証明できないが、歯磨きをすれば、う
がいや手洗いも並行してやることになる。児童の予防意識の向上にもつ
ながったのではないか」と分析している。
学級閉鎖率は、全学級数のうち学級閉鎖になったクラスの延べ数の割
合。同区では1クラスの欠席児童が1割を超えた場合、校長などが学級
閉鎖を検討する。
ということでした。
以前のブログでも書いたのですが、
なぜ口の中をきれいにしておくと、インフルエンザにかかりにくくなるのでしょう?
そのメカニズムは以下のように推定されています。
鼻からのどにかけての粘膜はタンパク質の膜で覆われているため、ウイルスはなかなかくっつくことができないようになっています。
しかし、口の中にいる細菌が出す「プロテアーゼ」という酵素(タンパク質を壊すことができる物質)がタンパク質でできた膜を壊すことで、ウイルスが鼻からのどにかけての粘膜にくっついて、インフルエンザにかかってしまうと考えられます。
ですから、お口の中をきれい(細菌を減らす様)にすることで、鼻からのどの粘膜を覆っているタンパク質の膜を守ることが出来るのですね。
もしよろしければ、以下のブログもご覧になってみてください。
http://118.akibare.ne.jp/article/13395590.html
http://118.akibare.ne.jp/article/13397780.html
http://118.akibare.ne.jp/article/13398658.html