2009年5月29日の続きになります。
間があいたコメントになってすみません。
さて、本題です。
インプラントがうまく定着しない場合もある。骨に穴を開ける時に摩擦熱で組織を傷つけるなど手術時のミス、感染症などが理由だ。
インプラントが定着しない場合もありますが、基本的にまれなことです。
その原因は、様々ですが、考えられるものとしては、手術時に骨に穴をあける時に起こる加熱による火傷です。
物質を削る時には、ドリルと削られるもにとの間に起こる摩擦によって熱が発生します。
その熱がある一定の温度以上に上がると骨が火傷を起こしてしまい、インプラントが定着しなくなるということが、報告されています。
その対策として、
1. 可能な限りよく切れるドリルの使用、できれば使い捨てで新品がのぞましい。
2. 削る際は、生理食塩水をドリルに十分にかけること。
3. いっきに削るのではなく、間欠的に削っていく。
4. ドリルの回転数を定められた回転数で行う。あるいは可能な限り低い回転数で行う。
等を守ることが大切になります。
また、手術後の感染については、
1.術前に歯周病等の感染症がある場合、手術までに歯周病治療を済ませておくことが大切です。
2.手術に際し、当日も、お口の中をクリーニングすることで細菌の数を限りなく少なくします。
3.手術は可能な限り、手術室あるいはそれに準じた場所で行う。
4.術後感染の予防として薬(抗生物質)を飲んでいただく。
5.インプラントに上部構造(歯の頭になる部分)が入った後も、定期的にメインテナンスを行う。
等の注意が必要です。
インプラントが定着させるための注意点についてはこちらもご覧になって下さい。