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インプラント治療に伴う死亡事故の新聞報道について 2

?C???v?????g?R?W.jpeg 本日は、インプラントチームのブログ更新日ですが、私が割り込ませて頂きたいと思います。
 では、前回に引き続きインプラント外科治療に伴う偶発症、特に死亡事故に至る様な偶発症についてのお話です。

 2000年以降、インプラントのシステムは、急速に変化してきています。治療期間の短縮や手術法の変化、審美的な要求に対する対応、CTの読映の為のコンピュータソフトウェアーの開発とその進歩等があげられます。各インプラントメーカーがこぞって新しいシステムを開発しており、目を見張るものがあります。そして、それに伴い手術法も新たなものが開発されています。
 その一つに切らないインプラントシステムというものがあります。医科の世界で例えるならば内視鏡手術の様なものです。
皆様もおそらくご存知の内視鏡手術は、低侵襲手術の代表といわれています。実際に、開腹手術よりも傷が小さく、術後の痛みが少なく出来ることがメリットです。
しかし、実は開腹手術よりも「より安全」かというとそうとは限りません。いや、むしろ安全性の観点のみならば、開腹手術のが安全性は高いかもしれません。
実際に、手術する部位全体を確実に見渡す事が出来、制約されることが少ない開腹手術の方が安全性では優れているという意見もあります。
また手術後も、例えば痛みに関しては、医療、医薬品の進歩に伴いかなりコントロール出来るようになっているそうです。
実は私の身内も内視鏡の手術を受けた経験があるのですが、その手術の承諾書には、万が一の場合は開腹するとの項目がありました。また、新聞、テレビのニュース等でも、手術時における大きな事故の報告の多くが内視鏡手術のようです。
これと同じように、切らない、歯肉を剥がない、腫れないインプラント手術とされる「フラップレス手術」も低侵襲手術の代表とされています。
実際には、CTのデータを用い、コンピュータにガイドされる事によって手術の部位を確定したり、あるいはガイドでするためのマウスピースのようなものを作りそれを手術に用いて、歯ぐきを切ったり、歯ぐきを骨から剥がす事なしに手術を行うものなのです。基本的には多くの症例で、利用されよい結果を得られているようですが、しかし、過信は禁物で、この様なシステムもいくらコンピュータといえども完璧ではないのです。

確かに手術後の腫れは少なく、痛みに関しても多少少ないようです。しかし、このような「フラップレス手術」にたいして今迄の手術よりも安全性を高めたものだというアナウンスはありません。実際に、いくつかのトラブルが現在までに報告されています。

 どうも私達はコンピュータと聞くとそれは完璧なものと思いがちですね。システム上の誤差はそれが複雑になればなるほど様々な問題を引き起こす可能性があります。最先端のテクノロジーが導入されているであろう航空機の飛行に関してもパイロット(人間)が重要な役割を担っているように、いかなるシステムに対しても過信は禁物です。
例えば,コンピュータでインプラントの手術をガイドするようなシステムの場合、想定していた場所や,方向にインプラント体を手術で埋め込む事が、出来ないことによって、問題を引き起こしてしまった等の実際にいくつかの偶発事故の報告かあります。これも、間違えれば,血管の損傷を引き起こす可能性もあります。もちろん、このようなエラーが起こる確率は大変低いもので、通常の手術では殆ど問題が無いと言えるでしょう。しかし、手術が難しくなればなるほど、誤差の許容範囲は少なくなるわけですし、例えほんのわずかとはいエラーが起こる確率があるとするならば、その事を前提に準備を行ない、処置を慎重に行なう必要があるのではないでしょうか。
 ですから、この新しいシステムがダメだと否定しているのではありません。むしろ、新たなシステムとは、手術をより安全、確実で、そして患者さんのみならず、われわれの負担も軽減するものでなくてはならず、それを拒む者などいるはずもありません。
 しかし、最近のインプラント関連企業からのインフォメーションは、それをあたかも万全であるかのように謳ってしまい、その情報を受ける医療者側も簡単に鵜呑みにしてしまう傾向があるようです。
どの様なシステムであったとしても、問題が起こる可能性がある事を念頭にいれ利用すれば良いことなのです。
 私達医療者は、プロフェショナルなのですから、新しいシステムであろうと、優れたシステムであろうとそれを利用する事によって、例えば手術をより良いものにする為にそのシステムを上手く利用する事が大切です。
しかし、それらのシステムに頼ってしまうのは問題だと思います。例えば自らの未熟さを何らかのシステムに補ってもらうためだけにそのシステムを利用するならば、もしもそのシステムにエラーが起こってしまったら大変な事になります。
 また、新しいシステムを用いるという事は、たとえその利用者がベテランだとしても、そのシステムに対しては、ビギナーな訳ですから慎重さが必要だと私達は考えているのです。
 新しいシステムの導入に伴う事故を防ぐ為にも、まずはそのシステムが科学的な裏づけがあるのか、又それは信頼出来うるものか充分に検証し(大変残念なことですが、私達から見ると最近発表されたシステムには、充分な研究期間を経ていないようなものも存在しているように思えるのです。)その上でシステムの内容を熟知することが重要です。そのシステムを利用するにあたっては、充分な手術時間をとり、余裕を持って手術を行う事が大切ですね。

つづきはこちらをご覧下さい→ インプラント治療に伴う死亡事故の新聞報道について1

                                   インプラント治療に伴う死亡事故の新聞報道について3
                                   インプラント治療に伴う死亡事故の新聞報道について4
                                   インプラント治療に伴う死亡事故の新聞報道について5
                                   インプラント治療に伴う死亡事故の新聞報道について6
                                   インプラント治療に伴う死亡事故の新聞報道について7
                                   インプラント治療に伴う死亡事故の新聞報道について8
                                  

                                  


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